代表の佐々木です。
未経験者が建設業で成長するために本当に必要なのは、才能ではなく「仕事を覚える順番」です。
アクトではACT人材開発モデルと技術チェックリストを活用し、一歩ずつ着実に成長できる環境づくりを進めています。
今回は人材育成の考え方を経営者の視点からお伝えします。
私はこれまで数多くの採用面接を行ってきました。
その中で、未経験の方からよく聞く言葉があります。
「自分にできるか不安です。」
その気持ちは、とてもよく分かります。
建設業は専門的な仕事です。
工具も分からない。
材料も分からない。
専門用語も分からない。
「何から覚えればいいのか分からない。」
未経験であれば、それが普通です。
実は私自身も、建設業界へ入った頃は同じでした。
先輩たちは忙しそうに仕事をしています。
現場では専門用語が飛び交います。
「これ持ってきて。」
と言われても、何を持っていけばいいのか分からない。
質問することにも勇気が必要でした。
今振り返れば、「覚えられなかった」のではありません。
「覚える順番が分からなかった」のです。
この経験が、今のアクトの人材育成につながっています。
私は経営者になってから、「人が育つ会社」を本気でつくりたいと思いました。
そのために最初に考えたのは、「どう教えるか」ではありません。
「どんな順番で成長していくか」でした。
例えば、小学校では、いきなり方程式は学びません。
まずは数字を覚えます。
次に足し算や引き算を学びます。
その積み重ねがあるからこそ、難しい問題も解けるようになります。
建設業も同じです。
最初から高度な施工ができる人はいません。
まずは安全ルールを知る。
工具の名前を覚える。
材料を知る。
その積み重ねがあるからこそ、技術は身についていきます。
だからアクトでは、仕事を覚える順番を明確にしています。
ACT人材開発モデルでは、メンバーグレードを五つの段階に分けています。
「知る」
「分かる」
「行う」
「出来る」
「分かち合う」
さらに、技術習得チェックリストを整備し、「今どこまでできていて、次は何を目指すのか」が一目で分かるようにしています。
私は、この「見える化」がとても大切だと思っています。
ゴールが分からなければ、人は努力の方向を見失ってしまいます。
しかし、次の目標が明確であれば、一歩ずつ前へ進むことができます。
実際、今年六月に実施した半期評価では、その効果を改めて実感しました。
約九割の社員が昇格・昇給しました。
もちろん、簡単に評価したわけではありません。
技術習得チェックリストと日々の行動を確認し、一人ひとりの成長を丁寧に評価した結果です。
私が一番嬉しかったのは、社員が自分の成長を実感していたことでした。
「次はこの技術を覚えたいです。」
「この項目をクリアできるように頑張ります。」
以前よりも、自ら目標を口にする社員が増えました。
私は、人は「やらされる」と続かないと思っています。
「自分で目標を持つ」からこそ、成長は加速します。
だから私たちは、評価のための制度ではなく、成長するための仕組みをつくっています。
その考え方は、現場にも表れています。
最近では、翌日の現場で使う資材を、自分の仕事ではないのに準備してくれる社員が増えてきました。
誰かに頼まれたわけではありません。
「明日困らないように。」
その一言で行動しています。
こうした姿を見るたびに、「組織が少しずつ変わってきた」と感じます。
技術はもちろん大切です。
しかし、私はそれ以上に「仲間のために行動できる人」が増えることを嬉しく思います。
それが結果として、お客様へのサービス品質にもつながるからです。
先日行ったリーダー会議でも、「どうすればもっと質の高いサービスを提供できるか」が大きなテーマになりました。
利益を追いかけることよりも、お客様満足を高めること。
そのために、現場の段取りや働き方を見直し、時間に余裕を持って帰社できる環境をつくること。
私はリーダーへ、「一緒に考えてほしい」と伝えました。
現場を知っているのは、現場で働く仲間たちです。
だからこそ、改善も一緒につくっていきたいと思っています。
そして、今年度からは社外研修にも力を入れます。
リーダーシップ。
マネジメント。
人との関わり方。
建設業は技術職ですが、技術だけで組織は成長しません。
人として成長し、仲間を支えられる人が増えることで、組織はさらに強くなります。
私は、建設業界をもっと魅力ある業界にしたいと本気で考えています。
だからこそ、未経験者にも、女性にも、異業種から挑戦したい人にも、「ここなら成長できる」と思っていただける環境をつくり続けたい。
建設業は、「見て覚える時代」から、「成長を設計する時代」へ変わっていくべきだと私は考えています。
仕事を覚える順番が明確になれば、人は安心して挑戦できます。
安心して挑戦できれば、行動が変わります。
行動が変われば、成長します。
その成長が、お客様へ届けるサービスの質を高めます。
私は、その積み重ねこそが、会社の価値であり、建設業の未来をつくる力になると信じています。
人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。
私たちアクトは、人づくりを通じて社会へ価値を届け続けます。