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未経験から電気工事の仕事へ。埼玉県川口市のアクトが「 経験よりも成長する姿勢」を大切にする理由

代表の佐々木です。

「電気工事の仕事に興味はあるけれど、未経験でも大丈夫だろうか」

「建設業は厳しいイメージがある」

「専門的な知識や資格がないと働けないのではないか」

「入社してから、きちんと仕事を教えてもらえるのだろうか」

転職や就職を考えている方の中には、このような不安を持っている方もいるのではないでしょうか。

特に電気工事や電気通信工事は、専門性が高く、未経験の方にとって仕事内容がイメージしにくい業界だと思います。

最初から技術がなければいけない。

経験者でなければ活躍できない。

そんな印象を持っている方もいるかもしれません。

しかし、私は必ずしもそうではないと考えています。

もちろん、技術や知識は必要です。

安全に仕事をするためには、正しい知識を身につけなければなりません。

そして、経験を積み重ねることも必要です。

ただ、最初からすべてを持っている人はいません。

だからこそ、私は採用において、

「今、何ができるか」

だけではなく、

「これから成長していこうとする姿勢があるか」

を大切にしています。

アクトでは最近、未経験者2名の採用につながりました。

そのうちの一人は、今回が初めての就職となる社員です。

私たちは、未経験者を採用すること自体を目的としているわけではありません。

その人がアクトで仕事を覚え、技術を身につけ、自分自身の価値を高めていけること。

そして、仕事を通じて自分の人生の選択肢を広げていけること。

そこまで考えて採用と人材育成に取り組んでいます。

今回は、アクトが未経験者の採用をどのように考え、入社後にどのような教育を行っているのか、そして社員にどんな成長を期待しているのかについてお伝えします。

【未経験でも電気工事の仕事はできるのか?】

結論から言えば、未経験からでも電気工事・電気通信工事の仕事を学び、成長していくことは可能です。

ただし、誰でも入社したその日から、すべての仕事ができるわけではありません。

電気を扱う仕事には危険が伴います。

高所作業もあります。

専門的な工具や設備を扱うこともあります。

必要な資格や特別教育もあります。

だからこそ、段階的な育成が必要です。

私は、未経験者に最初から高い技術力を求めるよりも、

「正しい知識を身につける」

「安全について理解する」

「教わったことを実行する」

「分からないことを確認する」

という基本を大切にしたいと考えています。

その基本を積み重ねることで、少しずつできることが増えていきます。

大切なのは、最初から完璧であることではありません。

知らなかったことを知る。

分からなかったことを理解する。

できなかったことに挑戦する。

そして、できるようになる。

その成長を継続していくことだと思います。

【入社後、どのような教育を受けるのか?】

未経験で就職する方にとって、入社後の教育は特に気になる部分だと思います。

アクトでは、最近入社した未経験社員に対し、最初に約6日間の教育を行いました。

まず、人事教育として約2.5日間。

ここでは、社会人としての基本的なルールや仕組み、ビジネスマナー、ビジネス用語などを学びます。

また、アクトが大切にしている経営理念やビジョン、判断基準、評価制度についても説明します。

私は、仕事を覚える前に、

「どんな会社で働くのか」

「会社は何を大切にしているのか」

「どのような行動が求められるのか」

を理解してもらうことが大切だと考えています。

そして、安全や現場に関する教育として約3.5日間。

基本的な安全ルールを学びます。

訓練用の電柱を使用した昇柱訓練も行います。

安全仮設の意味や目的についても学びます。

フルハーネス型墜落制止用器具に関する特別教育など、必要な教育も実施します。

さらに、安全についての理解度を確認する試験や、元請会社での新規入場者教育なども行います。

もちろん、約6日間の教育ですべてを覚えられるわけではありません。

ここは、あくまで仕事を始めるための土台です。

その後は、現場で経験を積みながら、段階的に仕事を覚えていきます。

重要なのは、

「何も知らないまま現場へ行き、見よう見まねで覚える」

という状態を減らすことです。

【なぜ安全ルールの「理由」まで教えるのか?】

私は、未経験者の教育では、安全について特に力を入れる必要があると考えています。

例えば、

「このルールを守ってください」

と伝えることは簡単です。

しかし、それだけでは不十分だと思っています。

なぜ、そのルールが必要なのか。

なぜ、その行動をしてはいけないのか。

守らなかった場合、どのような危険があるのか。

何を防ぐためのルールなのか。

ここまで理解する必要があります。

私は社員へ、

「自分が正しい安全知識を持っていなければ、自分自身を守ることができない。そして、人を守ることもできない」

という考え方を伝えています。

正しい知識は、自分を守るための大切な武器です。

だから、ただルールを暗記するのではなく、その理由まで理解してほしいと思っています。

電気工事や電気通信工事は、社会に必要とされる仕事です。

しかし、危険について十分に理解していなければ、安全に仕事を進めることはできません。

だからこそ、技術の前に安全。

これが、私たちの教育で大切にしていることです。

【アクトの人材育成は5段階で考える】

では、入社後はどのように成長していくのでしょうか。

アクトでは、メンバークラスの成長を5段階で考えています。

レベル1「知る」

レベル2「分かる」

レベル3「行う」

レベル4「出来る」

レベル5「分かち合う」

という段階です。

まず、仕事を知ることから始まります。

道具の名前を知る。

作業の目的を知る。

安全ルールを知る。

次に、その意味が分かるようになります。

なぜその作業が必要なのか。

なぜその手順なのか。

何を確認すべきなのか。

そして、教わったことを実際に行うようになります。

経験を積み重ねることで、少しずつ自分でできる仕事が増えていきます。

さらに成長すると、自分ができるだけではなく、次の人へ知識や経験を伝えられるようになります。

これが「分かち合う」です。

私は、この最後の段階が特に重要だと思っています。

なぜなら、

自分ができることと、人へ教えられることは違うからです。

自分の技術を高める。

その技術を人へ伝える。

次の人ができるようになる。

そうやって、会社全体としてできることが増えていく。

この循環をつくりたいと思っています。

【資格取得も、成長の道筋の一つ】

電気工事の仕事では、資格取得が重要になります。

例えば、第二種電気工事士。

そのほかにも、実際の業務内容や役割によって、必要となる資格や特別教育があります。

アクトでは、社員の成長段階や役割に応じて、取得すべき資格や教育の基準を整理しています。

何となく資格を取る。

周囲が持っているから取る。

ということではなく、

「今の自分には何が必要なのか」

「次の段階へ進むために、何を身につける必要があるのか」

が分かる状態にしていきたいと考えています。

ただし、資格を取ること自体が最終目的ではありません。

資格を取得する。

知識を身につける。

現場で経験を積む。

正しい判断ができるようになる。

安全と品質を守れるようになる。

そして、お客様へ提供できる価値が高まる。

資格取得も、そうした成長につながってこそ意味があると思っています。

【アクトが採用で大切にしていること】

私は、採用に妥協したくないと考えています。

ただ人数を増やすために採用する。

現場が忙しいから、とにかく誰かを採用する。

それでは、本人にとっても会社にとっても良い結果にならない可能性があります。

私が大切にしているのは、

「この人と一緒に成長していけるか」

という視点です。

もちろん、経験者であれば、その技術や知識は大きな強みになります。

しかし、経験があることだけを評価するわけではありません。

未経験でも、

素直に学ぼうとする。

分からないことを確認する。

教わったことを実行する。

失敗したときに原因を考える。

次にどうすれば良いか考える。

周囲と協力する。

こうした姿勢を持った人には、成長する可能性があると思っています。

反対に、どれだけ経験があっても、他人のせいにするばかりで自分の行動を改善しようとしなければ、成長は難しいかもしれません。

私たちは、現在持っている技術だけではなく、

「これからどのような人になっていこうとしているのか」

を大切にしたいと考えています。

【失敗したときに、どう考えるか】

仕事を覚える過程では、うまくいかないこともあります。

一度教わったことを忘れてしまう。

思ったように作業できない。

指示された内容を正しく理解できない。

失敗することもあるでしょう。

もちろん、安全に関わることや、重大な品質問題につながることについては、必要な基準を守らなければなりません。

そのうえで、私は失敗したときの考え方が重要だと思っています。

「なぜできなかったのか」

「原因は何だったのか」

「次はどうすれば良いのか」

「自分が実行できることは何か」

ここまで考える。

アクトでは、

「自責 → 原因分析 → ネクストアクション → 実行」

という考え方を大切にしています。

自責という言葉は、何でも自分が悪いと思うことではありません。

起きた事実を正しく確認したうえで、

「では、自分は次に何をできるのか」

と考えることです。

そして、考えて終わるのではなく、実際に行動する。

私は、こうした積み重ねが人の成長につながると思っています。

【仕事を覚えた先には、リーダーという選択肢もある】

アクトでは、メンバークラスの先にリーダークラスがあります。

さらに、その先にはマネージャークラスがあります。

ただし、リーダーになるということは、単純に技術力が上がったということではありません。

自分が仕事をできるだけではなく、チームとして成果を出すことが求められます。

安全を守る。

品質を守る。

メンバーへ仕事を伝える。

必要なことを確認する。

相談を受ける。

状況に応じて判断する。

そして、人の力を借りながら仕事を進める。

こうした能力が必要になります。

私は、

「技術的に優れている人」と「良いリーダー」は、必ずしも同じではない

と考えています。

だからこそ、リーダーになるためには、技術だけではなく、判断の質や人との関わり方についても学んでいく必要があります。

アクトでは、階層別の研修なども活用しながら、社員の成長を支援しています。

最初は未経験だった人が、仕事を覚え、資格を取得し、経験を積み、将来リーダーになる。

そのような成長も、目指せる会社にしたいと思っています。

【新しい技術も、人の成長のために活用する】

最近、アクトでは社員へAIのアカウントを付与し、活用を進めています。

今回、アカウントを付与するにあたり、AI教育の場も設けました。

目的は大きく三つです。

生産性の向上。

ケアレスミスの防止。

思考の整理。

です。

ただし、私は社員へ、

「AIの言うことを、そのまま聞いてはいけない」

という考え方を伝えました。

AIの答えが100%正しいとは限りません。

AIが答えたから正しい。

AIが提案したから採用する。

それでは、自分で考える力が育たないと思っています。

AIが出した回答を採用すると判断したのであれば、その判断をしたのは人間です。

最終的な判断は、あくまで本人が行う。

会社の基準や原理原則に照らして考える。

事実を確認する。

そして、自分で責任を持って実行する。

私は、AIを人間の代わりに考えさせるものではなく、

「人間が主体的に仕事をするための、生産性を高める道具」

として活用してほしいと考えています。

AIを使って思考を整理する。

文章の確認をする。

見落としがないか確認する。

複数の考え方を整理する。

そのうえで、人間が判断する。

こうした使い方ができれば、仕事の質を高める助けになります。

私たちは、技術や仕組みが変化しても、人間が考えることの大切さは変わらないと考えています。

【建設業は、まだまだ変わっていける】

アクトは、

「建設業のカラーを変える」

というビジョンを掲げています。

私は以前から、建設業の働く環境について、変えていきたいと感じていることがありました。

理不尽な指導。

人によって異なる基準。

見て覚えることだけに頼った教育。

経験が浅いという理由だけで、自分の意見を言いにくい環境。

もちろん、建設業には素晴らしい技術を持った方々がたくさんいます。

仕事に誇りを持ち、社会を支えている人たちがいます。

しかし、教育や人との関わり方については、もっと良くできる部分があると思っています。

だから私は、アクトでは、

正しい基準を伝える。

なぜ必要なのかまで説明する。

実際に経験する機会をつくる。

分からないことを確認できる関係をつくる。

必要な指摘は行う。

ただし、人格を否定するような指導はしない。

こうしたことを大切にしていきたいと考えています。

【優しいだけの会社ではなく、成長できる会社へ】

ここは、求職者の方にも知っていただきたい部分です。

私は、

「何をしても許される会社」

をつくりたいわけではありません。

安全ルールを守ること。

約束を守ること。

必要な報告を行うこと。

品質を大切にすること。

教わったことを実行すること。

こうしたことは、仕事をするうえで必要です。

できていないことがあれば、指摘することもあります。

しかし、その目的は、相手を否定することではありません。

成長してもらうためです。

私は、

「厳しさ」と「理不尽さ」は違う

と考えています。

安全や品質について妥協しないことと、人を大切にすることは両立できます。

アクトでは、

「良好な人間関係 × 高業績」

という状態を目指しています。

仲が良いだけの組織ではなく、互いに成長を支援しながら、高い成果を出せる組織です。

【仕事を通じて、人生の選択肢を増やしてほしい】

私が人材育成に力を入れている理由は、会社を成長させたいからだけではありません。

私は、アクトで働く社員一人ひとりに、

「仕事を通じて、自分自身の人生を豊かにしてほしい」

と心から思っています。

未経験で入社する。

仕事を覚える。

技術を身につける。

資格を取得する。

できる仕事が増える。

周囲から信頼される。

収入を高める。

リーダーを目指す。

人を育てられるようになる。

そうして自分自身の価値が高まれば、人生の選択肢も増えていくと思っています。

もちろん、すべての社員が同じ道を進む必要はありません。

大切にしているものも違います。

目指しているものも違います。

だからこそ、会社としてできることは、

「成長するための情報と機会を提供すること」

だと思っています。

私は、社員の人生を決めることはできません。

しかし、社員が自分自身の人生をより良くしていくための選択肢を広げることはできると思っています。

そのための環境をつくることが、経営者としての大切な役割だと考えています。

【アクトで働くことで、どんな自分になれるのか】

就職や転職を考えるとき、

給与。

休日。

勤務地。

仕事内容。

こうした条件はもちろん大切です。

しかし私は、それに加えて、

「その会社で働くことで、どんな自分になれるのか」

という視点も持っていただきたいと思っています。

今はできないことができるようになる。

知らなかったことを知る。

専門的な技術を身につける。

資格を取得する。

人との関わり方を学ぶ。

責任ある仕事を任される。

仕事を通じて自信をつける。

将来の選択肢が増える。

私は、仕事にはこうした価値があると思っています。

アクトでは、その成長を本人だけに任せるのではなく、会社として支援していくことを大切にしています。

【未経験者も、経験者も。これから成長したい人と働きたい】

アクトでは、電気工事・電気通信工事の仕事を通じて、一緒に成長していける仲間を求めています。

これまで電気工事の経験がなかった方。

別の業界で働いてきた方。

初めて社会人になる方。

すでに現場経験があり、さらに技術を高めたい方。

将来、リーダーやマネージャーを目指したい方。

それぞれに違う経験や強みがあると思います。

経験の有無だけで、その人の可能性が決まるとは考えていません。

ただし、誰でもいいというわけでもありません。

私たちが大切にしている考え方に共感し、

「もっと成長したい」

「自分のできることを増やしたい」

「周囲と協力して良い仕事をしたい」

「自分の仕事に誇りを持ちたい」

と考えている方と、一緒に働きたいと思っています。

【埼玉県川口市から、日本のインフラを支える仕事を】

アクトは、埼玉県川口市を拠点に、電気工事・電気通信工事を行っている会社です。

私たちが関わっているのは、社会を支える電気や通信のインフラです。

普段、当たり前のように使っている電気。

当たり前のようにつながる通信。

そうした社会の基盤を支える仕事に携わっています。

私は、せっかく電気や通信の工事会社を経営しているのであれば、

「本当に社会から必要とされる価値のある会社になりたい」

と考えています。

そのためには、会社の設備や技術だけでは足りません。

そこで働く人が成長する必要があります。

一人ひとりの技術が高まる。

判断の質が高まる。

安全と品質が高まる。

リーダーが育つ。

次の世代が育つ。

その積み重ねが、会社として社会へ届けられる価値を高めていくのだと思っています。

【これから仕事を探している方へ】

もし今、

「今の自分には、特別な技術がない」

「新しい仕事に挑戦したいけれど、不安がある」

「これから何か専門的な力を身につけたい」

「自分自身を成長させられる環境で働きたい」

と考えているのであれば、ぜひ一度、アクトという会社を知っていただければと思います。

私たちの仕事は、決して簡単なことばかりではありません。

覚えることもあります。

安全について真剣に学ぶ必要があります。

うまくいかないこともあります。

時には、厳しい指摘を受けることもあるでしょう。

しかし、その一つひとつを成長の機会に変えていくことができれば、昨日までできなかったことができるようになります。

そして、できることが増えれば、仕事の面白さも変わってくると思います。

私は、これからのアクトを、

「人が育つ会社」

として、さらに成長させていきたいと思っています。

単に仕事を覚えるだけではなく、

仕事を通じて人として成長する。

技術を身につける。

判断する力を高める。

周囲と協力する力を身につける。

そして、自分自身の人生の可能性を広げていく。

そんな環境をつくりたいと考えています。

現在、就職や転職を検討されている方で、アクトの考え方に共感していただける方がいれば、ぜひ採用情報をご覧いただきたいと思います。

経験の有無だけではなく、これからどのように成長していきたいのか。

そのようなお話も、採用の場で聞かせていただければと思います。

【最後に】

私は、会社を成長させるために人を採用するだけではなく、

人が成長することで会社が強くなる。

そんな組織をつくりたいと思っています。

そして、会社が強くなることで、お客様へ届けられる価値を高める。

その価値によって、社会へ貢献する。

この循環をつくっていきたい。

人が育てば、組織は変わる。

組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。

その価値が、建設業の未来を変えていく。

私たちアクトは、

「建設業のカラーを変える」

というビジョンのもと、これからも人づくりに力を入れ、日本の通信・電気・インフラを支える力を高め続けます。

仕事を通じて自分自身を成長させたい方。

新しいことへ挑戦したい方。

自分の可能性を広げていきたい方。

皆さんとの出会いを楽しみにしています。

「120%の喜び」とは何か?電気工事会社アクトが考える「 言われたことをやる」だけでは終わらない仕事

代表の佐々木です。
アクトには、
「120%の喜びを提供する」
という大切にしている考え方があります。
120%という数字だけを見ると、
「ものすごく特別なサービスをすること」
「お客様から言われた以上に、何でもやること」
と思われるかもしれません。
しかし、私が考えている120%は、少し違います。
まず、お客様が私たちに求めていることへ、きちんと応える。
これが100%です。
そして、その100%を当たり前にしたうえで、
「自分たちだからこそ、あと何ができるだろう」
と考える。
そこで生まれる提案や気づき、配慮、先回りした行動。
私は、そこに残りの20%があると考えています。
つまり、
100%は、お客様のニーズに応えること。
20%は、私たち自身が考えて生み出す付加価値。
これが、アクトが目指している「120%の喜び」です。
お客様の「ニーズ」とは何なのか
では、お客様のニーズとは何でしょうか。
私は仕事を考えるとき、
「不満・不安・不足」
という言葉を大切にしています。
お客様が困っている。
何かに不満を感じている。
将来に不安を感じている。
必要なものが不足している。
だから、仕事が生まれます。
電気が使えなくて困っている。
設備が古くなって不安だ。
工事の内容が分からなくて不安だ。
現場が予定通り進むのか心配だ。
必要な情報が不足している。
報告が来なくて状況が分からない。
こうした不満・不安・不足を解消することが、お客様のニーズに応えるということだと私は考えています。
そして、ここで重要なのは、
「工事を完成させれば、お客様のニーズに100%応えたことになるとは限らない」
ということです。
電気工事会社の商品は「工事」だけではない
私たちは電気工事・電気通信工事の会社です。
当然、施工することが仕事です。
安全に施工する。
図面や仕様を確認する。
必要な品質を満たす。
工程を守る。
設備を正常に使える状態にする。
これは非常に重要です。
しかし、お客様が私たちに求めているものは、施工そのものだけでしょうか。
私は、そうではないと思っています。
例えば、工事をお願いしたお客様は、
「ちゃんと来てくれるだろうか」
「予定通り終わるだろうか」
「安全にやってくれるだろうか」
「何か問題が起きていないだろうか」
「今どこまで進んでいるのだろう」
「この業者に任せて本当に大丈夫だろうか」
といった不安を持っていることがあります。
つまり、私たちが提供しているのは、
「電気工事」
だけではありません。
安心。
安全。
品質。
情報。
報告。
約束を守ること。
そして、
「この会社なら任せられる」
と思っていただくこと。
ここまで含めて、私たちの商品なのだと思っています。
100%は「特別なこと」ではない
私は、約束を守ることや、決められたことを実行することを、
「付加価値」
とは考えていません。
時間を守る。
安全ルールを守る。
必要な報告をする。
決められた写真を撮影する。
必要な成果物を提出する。
お客様から求められた品質を満たす。
こうしたことは、仕事として求められている基本です。
つまり、まず100%です。
ここを飛ばして、
「うちは付加価値を大切にしています」
と言っても意味がありません。
例えば、ものすごく気の利いた提案をしたとしても、約束した提出期限を守らない。
素晴らしい技術を持っていても、報告がなく、お客様を不安にさせる。
一生懸命施工していても、安全ルールを守らない。
それでは、120%にはならないと思っています。
120%を目指すからこそ、
まず100%を徹底する。
私は、この順番が非常に大切だと考えています。
「言われたことをやる」は大切。でも、そこで終わらない
仕事を始めたばかりの頃は、
言われたことを正しく実行することが大切です。
指示を聞く。
ルールを覚える。
基準を知る。
教わった通りにやってみる。
これは成長するために必要な段階です。
しかし、経験を積んでいくにつれて、
「言われたからやる」
だけではなく、
「なぜこれをやるのか」
まで考えられるようになってほしいと思っています。
目的が分かれば、
次に何が必要なのかが見えてきます。
例えば、
「この写真を撮ってください」
と言われたとします。
最初は、言われた写真を撮影できればいい。
でも経験を積んで、
「この写真は、後で施工状態を確認するために必要なんだ」
と目的が分かれば、
「それなら、この角度の写真もあった方が分かりやすいのではないか」
と考えられるようになります。
ここに、付加価値の入口があります。
20%は、マニュアルからは生まれない部分もある
アクトでは現在、基準化・標準化を進めています。
マニュアルを整える。
参考資料をつくる。
写真などで基準を見えるようにする。
リーダーからメンバーへ教育する。
私は、これは非常に重要だと考えています。
安全や品質に関わる基本を、人によってバラバラにしてはいけないからです。
しかし、会社の仕事を全部マニュアルだけで120%にできるかというと、私は難しいと思っています。
マニュアルによって、
「ここまでは必ずやる」
という100%の土台をつくることはできます。
しかし、その現場、そのお客様、その状況で、
「もう一つ何ができるだろう」
を考えるのは、人です。
お客様が何に困っているのか。
何を不安に感じているのか。
何が不足しているのか。
それに気づき、
「こうした方が良いのではないでしょうか」
と考える。
ここは、人にしか生み出せない価値があると思っています。
20%とは「余計なことをする」ことではない
ここは誤解してほしくないところです。
120%を目指すからといって、
お客様から頼まれていないことを、勝手に何でもやればいいわけではありません。
それでは、逆に迷惑になることがあります。
20%とは、
「仕事を増やすこと」
ではありません。
私は、
「相手にとって本当に価値のあることを考えること」
だと思っています。
必要な情報を先に伝える。
問題になりそうなことを事前に共有する。
お客様が判断しやすいように選択肢を整理する。
気づいたリスクを報告する。
次に必要になりそうなことを提案する。
相手が不安にならないように進捗を伝える。
現場をきれいな状態で終える。
こうした一つひとつの行動が、お客様にとって価値になることがあります。
大切なのは、
「自分たちがやりたいこと」
ではなく、
「相手にとって価値があるか」
です。
良い仕事とは「相手の立場から逆算できる仕事」
私は、仕事ができる人ほど、
「自分が何をするか」
だけではなく、
「相手が何を必要としているか」
から逆算しているように思います。
施工写真もそうです。
報告もそうです。
現場の整理整頓もそうです。
お客様とのコミュニケーションもそうです。
例えば報告であれば、
「報告しました」
で終わるのではなく、
「相手がこの報告を見て、状況を正しく判断できるか」
まで考える。
相談であれば、
「どうすればいいですか」
だけではなく、
事実を整理する。
原因を考える。
選択肢を考える。
自分なりの提案を持つ。
そのうえで相談する。
そうすると、相談を受ける側も判断しやすくなります。
これも私は、仕事の価値だと思っています。
小さな行動が会社の価値になる
付加価値というと、
大きな提案や高度な技術を想像しがちです。
もちろん、それも価値です。
しかし、毎日の仕事にはもっと小さな価値があります。
挨拶をする。
約束した時間に到着する。
現場をきれいにする。
必要なことを早めに報告する。
相手が困る前に相談する。
忘れ物をしない。
写真を分かりやすく残す。
次に作業する人が困らない状態にしておく。
こうしたことは、一つひとつを見ると小さな行動です。
でも、お客様から見れば、
「安心して任せられる会社かどうか」
を判断する材料になります。
私は、会社の価値は、こうした小さな行動の積み重ねによってつくられていくと思っています。
「丁寧な対応に感謝」という言葉
実際に仕事をしている中で、お客様から、
「丁寧な対応に感謝します」
という言葉をいただくことがあります。
私は、こういう言葉を大切にしています。
なぜなら、
施工そのものだけではなく、
「対応」
まで見ていただけているからです。
電気工事会社として、技術があることは当然重要です。
しかし、
どのように説明したか。
どのように報告したか。
どのように対応したか。
問題が起きたときに、どう向き合ったか。
こうした部分も、お客様が感じる品質の一部だと思っています。
アクトでは、
「品質とは、お客様に喜んでもらえる現象をつくること」
と考えています。
単に施工基準を満たすだけではなく、
最終的にお客様が、
「お願いして良かった」
と思える状態をつくる。
それが、私たちが目指したい品質です。
120%の喜びは、社員一人ひとりの価値にもつながる
私は、この120%という考え方を、会社だけの話だとは思っていません。
社員一人ひとりの価値にもつながると思っています。
言われたことだけをやる人。
言われたことを確実にやったうえで、
「他に何か自分にできることはありませんか」
と考えられる人。
この二人がいたとしたら、長期的には大きな違いが生まれると思います。
実際、社員から、
「他には何か自分にできることはありませんか?」
と言われたことがあります。
私は、こういう言葉を聞くとうれしくなります。
単に仕事を待っているのではなく、
「自分には何ができるだろう」
と考えているからです。
そして、考えるだけではなく行動する。
私は、こうした積み重ねによって、その人自身の価値も高まっていくと思っています。
価値が高まれば、任せられる仕事が増える
仕事の価値を高めていくと、任せられる仕事が増えていきます。
最初は、具体的な指示が必要だった。
経験を積む。
基準を理解する。
自分で考える。
少しずつ抽象的な指示でも動けるようになる。
さらに経験を積むと、
「こういう目的だから、ここまでやっておこう」
と自分で判断できるようになる。
そして最終的には、自分が身につけたことを次の人へ伝えられるようになる。
アクトでは、メンバークラスの成長を、
「知る」
「分かる」
「行う」
「出来る」
「分かち合う」
という段階で考えています。
私は、120%の喜びを生み出せる人になることも、この成長の先にあると思っています。
100%を安定させるのが「仕組み」
ただし、個人の気づきや頑張りだけに頼る会社にはしたくありません。
そこで必要になるのが、
仕組み化です。
アクトでは現在、
基準化。
標準化。
マニュアル整備。
参考資料の可視化。
リーダーからメンバーへの教育。
こうした取り組みを進めています。
なぜなら、
100%の部分については、
「今日はできた」
「今日はできなかった」
では困るからです。
安全。
品質。
報告。
写真。
成果物。
約束。
こうした基本については、再現性を高める必要があります。
会社としての基準をつくる。
見えるようにする。
教える。
実行する。
確認する。
改善する。
そうすることで、100%の土台を安定させていく。
私は、
「仕組みで100%を安定させ、人が20%を生み出す」
という会社にしていきたいと思っています。
付加価値を生み出すには、目的を理解する必要がある
ただ言われたことを覚えるだけでは、20%は生まれにくいと思います。
なぜ、この作業をするのか。
なぜ、この安全ルールがあるのか。
なぜ、この写真が必要なのか。
なぜ、この報告をするのか。
なぜ、この期限なのか。
目的が分かれば、
「では、もっと良くするにはどうすればいいか」
を考えられます。
だからアクトでは、社員教育でも、
「これをやってください」
だけではなく、
できる限り、
「なぜやるのか」
まで伝えることを大切にしています。
目的が分からないままでは、応用ができません。
目的が分かれば、自分で判断できる範囲が広がります。
それが、社員の成長にもつながります。
お客様のために考えることが、結果として自分たちの価値になる
私は、
「価値を高めなさい」
と社員に言うだけでは、少し抽象的だと思っています。
では、どうすれば価値が高まるのか。
私はシンプルに、
「相手の不満・不安・不足を減らすこと」
だと考えています。
お客様が困っていることを一つ減らす。
不安を一つ減らす。
不足している情報を一つ補う。
そして、
「ここまでやってくれたら助かる」
というところまで考える。
それを積み重ねれば、
「またアクトにお願いしたい」
「この人に任せたい」
という信頼につながっていくと思います。
その信頼が、会社の価値になります。
そして、その仕事をしている社員自身の価値にもなります。
120%とは、無理をすることではない
もう一つ大切にしたいことがあります。
120%という言葉は、
「毎日120%の力で働け」
という意味ではありません。
無理をし続ける。
長時間働く。
休まず頑張る。
何でもお客様の言う通りにする。
そういう意味ではありません。
むしろ私は、
正しい基準で仕事をする。
安全を守る。
仕組みを使う。
チームで協力する。
必要なら人の力を借りる。
そのうえで、
「あと一つ、自分たちにできる価値は何だろう」
と考えることだと思っています。
だから、120%の喜びと無理をすることは違います。
「お客様に喜んでもらえる現象」をつくる
私は品質について考えるとき、
「お客様に喜んでもらえる現象をつくる」
という言葉を使っています。
工事がきれいにできた。
予定通り設備が使えるようになった。
事故なく終わった。
説明が分かりやすかった。
報告が早かった。
不安だったことが解消された。
将来起こりそうな問題を事前に知ることができた。
相談したら、選択肢まで提案してくれた。
こうした結果として、
「アクトに頼んで良かった」
と思っていただける。
私は、それが品質だと思っています。
そして、
「求めていたことに応えてくれた」
から、
「そこまで考えてくれたのか」
へ進む。
その差が、100%と120%の違いなのだと思います。
価格だけではない「選ばれる理由」をつくる
電気工事会社は世の中にたくさんあります。
同じような工事ができる会社もあります。
その中で、
「なぜアクトに頼むのか」
という理由をつくっていかなければなりません。
もちろん、価格も大切です。
技術も必要です。
工期も重要です。
しかし、それだけではなく、
安心して任せられる。
相談しやすい。
報告がきちんとしている。
問題が起きたときに逃げない。
先のことまで考えて提案してくれる。
そうした価値も、
「この会社を選ぶ理由」
になると思っています。
そして私は、その違いを生み出すのは、
最後は「人」だと思っています。
人を育てることは、お客様への価値を育てること
だからアクトでは、人材育成に力を入れています。
人を育てることは、会社の都合だけではありません。
社員が成長すれば、
お客様へ提供できる価値が増えます。
技術が上がる。
安全について判断できる。
品質を見る目が育つ。
報告の質が上がる。
相談の質が上がる。
相手の立場を考えられる。
問題が起きたときに、原因を考えて次の行動を提案できる。
そして、
「他に何ができるだろう」
と考えられる。
そういう人が増えれば、会社全体の120%も大きくなっていきます。
社員自身にも「120%の喜び」を届けたい
そして最近、私はこの理念をもう一つの方向からも考えています。
お客様へ120%の喜びを届ける会社であるなら、
そこで働く社員自身も、
仕事を通じて人生を豊かにしてほしい。
私はそう思っています。
技術を身につける。
資格を取得する。
できる仕事を増やす。
リーダーになる。
人との関わり方を学ぶ。
判断できる範囲を広げる。
収入を増やす。
自分の時間について考える。
自分のお金について考える。
仕事を通じて、自分自身の価値を高める。
そうすれば、その人の人生の選択肢も増えていくと思います。
会社の価値だけを高めるのではなく、
働いている人の価値も高まる。
その人が成長した結果として、またお客様へ提供できる価値が増える。
私は、そんな循環をつくりたいと思っています。
120%の喜びは、特別な一回ではなく「文化」にしたい
一人の社員が一度だけ素晴らしい対応をする。
それも素晴らしいことです。
でも、私が目指しているのは、
「誰が担当しても、アクトらしい仕事をする」
という状態です。
基本となる100%については、基準化・標準化によって再現性を高める。
そのうえで、一人ひとりが考えて20%を加える。
そして、良い行動があればチームへ共有する。
次の人へ分かち合う。
良いものは会社の新しい基準にしていく。
そうすれば、
一人のファインプレーだったものが、
やがて会社の文化になります。
私は、そこまでいって初めて、
「120%の喜びを提供する会社」
になれるのだと思っています。
建設業の価値は、もっと高められる
アクトは、
「建設業のカラーを変える」
というビジョンを掲げています。
私たちの仕事は、電気や通信という社会に欠かせないインフラに関わる仕事です。
だからこそ、
ただ工事をするだけの会社ではなく、
「この会社がいて良かった」
と思ってもらえる会社になりたい。
そして、
そこで働く社員自身も、
「この仕事を通じて成長できた」
と思える会社にしたい。
お客様の不満・不安・不足を捉える。
まず100%応える。
さらに、自分たちだからできる20%を考える。
実行する。
喜んでもらう。
信頼してもらう。
そして、その経験によって社員自身も成長する。
私は、この循環こそが、
「120%の喜びを提供する」
という理念を、言葉だけで終わらせない方法だと考えています。
100%を当たり前に。
そして、その先の20%を自分たちで考える。
言われたことをやって終わるのではなく、
「他に何かできることはないか」
と考えられる人を増やす。
その小さな積み重ねが、
社員一人ひとりの価値を高め、
アクトという会社の価値を高め、
最終的にはお客様や社会へ届けられる価値を高めていく。
私たちはこれからも、
安全、品質、約束といった100%の土台を大切にしながら、
人にしか生み出せない20%の価値を追求していきます。
そして、通信・電気というインフラを支える仕事を通じて、
お客様に「アクトにお願いして良かった」と思っていただける仕事を、一つひとつ積み重ねていきたいと思います。

電気工事のリーダーに必要なのは技術力だけではない。ア クトが考える「メンバーからリーダーへ」の成長とは

今回は、電気工事・電気通信工事の現場でメンバーからリーダーへ成長する際に、技術力だけでなく「判断の質」「人との関わり方」「物事の捉え方」が重要になる理由をお伝えします。
株式会社アクトが実際の人材育成で大切にしている考え方をご紹介します。

代表の佐々木です。
社員の成長について考えていると、
「メンバーとして仕事ができること」と、
「リーダーとして仕事ができること」は、
同じ延長線上にあるようで、実は求められるものが少し変わってくると感じています。
もちろん、リーダーになるためにも技術力は必要です。
電気工事や電気通信工事の現場では、安全に作業できること、施工内容を理解していること、必要な資格や知識を身につけることは大前提です。
しかし、
「技術力の高い人が、そのまま良いリーダーになるのか」
というと、必ずしもそれだけではありません。
なぜなら、メンバーの頃は主に、
「自分がどう仕事をするか」
を考えればよかったものが、
リーダーになると、
「チームとしてどう仕事をするか」
を考えなければならなくなるからです。
自分ならできる。
自分なら分かる。
自分なら忘れない。
自分ならその判断をする。
それだけでは、チームは動きません。
人に伝える。
人に任せる。
確認する。
相談を受ける。
安全を守る。
品質を守る。
時には指摘する。
元請会社やお客様とも調整する。
そして、自分とは違う考え方を持った人たちと一緒に成果を出す。
ここから、仕事の難しさが変わってきます。
だからアクトでは、メンバーからリーダーへの成長を、
単純に「技術力が上がったから昇格する」ということだけでは捉えていません。
技術的な成長に加えて、
「判断の質」
「人との関わり方」
「物事の捉え方」
まで成長していくことが大切だと考えています。
メンバーの成長とリーダーの成長は何が違うのか
現在、アクトにはメンバークラスの社員が多く在籍しています。
メンバークラスの時期には、まず自分自身の仕事をしっかり覚えることが重要です。
安全ルールを知る。
道具を扱えるようになる。
施工方法を覚える。
必要な資格を取得する。
指示された内容を理解する。
一人でできる仕事を増やす。
品質を守る。
報告できるようになる。
アクトでは、こうした成長を、
「知る」
「分かる」
「行う」
「出来る」
「分かち合う」
という段階で考えています。
最初は知らなかったことを知る。
意味が分かる。
実際に行う。
一人でも出来るようになる。
そして、自分が身につけたものを周囲へ分かち合えるようになる。
この最後の「分かち合う」あたりから、少しずつリーダーとしての役割が見えてきます。
なぜなら、自分だけができればいい世界から、
「自分が持っているものを、人へ渡す」
という世界へ変わるからです。
リーダーになると「自分ならできる」が通用しなくなる
仕事ができる人ほど、
「自分でやった方が早い」
と思う場面があると思います。
私自身も経営をしていて、その感覚はよく分かります。
自分が知っている仕事であれば、自分で判断して、自分でやってしまった方が早い。
しかし、それを続けていると、いつまで経っても次の人が育ちません。
リーダーも同じです。
メンバーが作業しているのを見て、
「遅いな」
「自分ならもっと早くできるのに」
「なんで分からないんだろう」
と思うことがあるかもしれません。
でも、そこで全部自分がやってしまったら、その瞬間の仕事は早く終わっても、メンバーの経験は増えません。
短期的には効率的でも、
長期的に見たら効果的ではない場合があります。
リーダーになるということは、
「自分が一番仕事をする」
ことだけではなく、
「チームとして成果を出せる状態をつくる」
ことでもあると思っています。
人は、自分の思い通りには動かない
そして、リーダーになると必ず向き合うことがあります。
それが、
「人は自分の思い通りには動かない」
ということです。
自分は一度言われたら覚えられた。
でも、相手は何度か経験しないと覚えられない。
自分は細かいところまで気になる。
でも、相手はまだそこまで見えていない。
自分は急いでいる。
でも、相手は同じスピードでは動けない。
自分にとっての当たり前が、相手にとっての当たり前ではない。
リーダーになると、このような場面が一気に増えてきます。
ここで、
「なんでできないんだ」
「普通は分かるだろう」
「何度言えば分かるんだ」
と考え続けてしまうと、リーダー自身も苦しくなります。
そして、その感情が言葉や態度に出れば、メンバーとの関係にも影響します。
だから私は、リーダークラスになればなるほど、
「物事をどう捉えるか」
が重要になってくると思っています。
コントロールできないものを、コントロールしようとしない
アクトのリーダー育成で、今後さらに伝えていきたい考え方の一つがあります。
それは、
「自分が直接コントロールできるのは、自分の思考と行為である」
という考え方です。
他人が何を考えるか。
他人がどう感じるか。
過去に何が起きたか。
相手が最終的にどんな行動を選択するか。
こうしたことを、自分が完全にコントロールすることはできません。
リーダーだからといって、メンバーを自分の思い通りに動かせるわけではありません。
しかし、
自分がどう考えるか。
どう伝えるか。
どのような指示を出すか。
どこまで説明するか。
どんな仕事を任せるか。
どう確認するか。
どうフィードバックするか。
誰に相談するか。
次にどんな行動を取るか。
ここは、自分が選択できます。
だから、思い通りにならない相手に対してイライラし続けるよりも、
「では、自分にできることは何だろう」
と考える。
私は、この思考がリーダーには非常に重要だと思っています。
これは「全部自分が悪い」と考えることではない
アクトでは、
「自責で考える」
ことも大切にしています。
ただし、自責という言葉を、
「何でも自分が悪いと思うこと」
にはしたくありません。
相手に問題があることもあります。
元請会社から届いた情報が不足していることもあります。
メンバーがルールを守っていないこともあります。
自分ではどうにもできない外部要因もあります。
事実は、事実として見る必要があります。
そのうえで、
「相手が悪いから終わり」
ではなく、
「この状況の中で、自分は何ができるか」
へ進む。
問題が起きた。
原因を考える。
自分が影響を与えられる部分を探す。
具体的な次の行動を決める。
そして実行する。
アクトでは、
「自責 → 原因分析 → ネクストアクション → 実行」
という流れを大切にしています。
リーダーになれば、この考え方はさらに重要になると思っています。
「何々します」と言うだけでは仕事は変わらない
私は社員との面談や仕事の中で、
「今後は気をつけます」
「次から頑張ります」
「改善します」
という言葉だけで終わらせないようにしています。
以前から私は、
「言葉だけなら、まだ音に過ぎない」
と考えています。
大切なのは、
「では、具体的に何をするのか」
です。
例えば、
「メンバーとのコミュニケーションを改善します」
では、まだ行動が見えません。
毎朝、作業前に今日の役割を確認する。
作業終了後に5分だけ振り返る。
指示を出したら、相手がどう理解したか確認する。
困っている様子があれば、こちらから一度声をかける。
こうなれば実行できます。
リーダー育成でも、
「良いリーダーになりましょう」
ではなく、
「明日から何をするのか」
まで落とし込むことが大切です。
リーダーには「厳しさ」も必要
人間関係を大切にするという話をすると、
「では、メンバーに厳しいことを言ってはいけないのか」
と思われるかもしれません。
私は、そうは考えていません。
安全ルールを守っていない。
決められたことを実行していない。
品質基準を満たしていない。
お客様との約束を守っていない。
こうしたことがあれば、必要な指摘はしなければなりません。
リーダーが、
「嫌われたくないから言わない」
となってしまえば、チームのためにも本人のためにもならない場合があります。
ただし、
厳しく伝えることと、理不尽に伝えることは違います。
相手を否定する。
感情をぶつける。
自分のイライラを解消するために強く言う。
それは、私が考える指導とは違います。
大切なのは、
「何のために伝えるのか」
です。
安全のため。
品質のため。
お客様のため。
そして、その本人の成長のため。
目的が「相手を良くすること」であれば、伝え方も変わってくると思います。
良好な人間関係とは「何も言わない関係」ではない
アクトでは、
「良好な人間関係 × 高業績」
という状態を大切にしています。
良好な人間関係とは、
仲が良いだけの組織ではありません。
何をしても許される。
間違っていても指摘しない。
期限を守らなくても何も言わない。
安全ルールを守らなくても見て見ぬふりをする。
それでは、高い成果を出すチームにはならないと思っています。
本当に相手の成長を考えているのであれば、必要なことは伝える。
ただし、人格を否定する必要はありません。
事実を見る。
行動を見る。
何が問題だったのか考える。
次にどうするのか一緒に考える。
そして、また実行する。
私は、こうした関係の方が長期的には良い人間関係につながると思っています。
リーダー自身にもケアが必要
ここは、経営者として最近特に重要だと感じています。
リーダーは、メンバーを支える側です。
しかし、
「支える側だから、リーダーは大丈夫」
ではありません。
むしろリーダーになると、
現場の安全。
品質。
進捗。
元請会社との調整。
メンバーへの指示。
メンバーの育成。
さまざまなことを考えるようになります。
自分の理想と現実とのギャップも見えやすくなります。
その結果、ストレスがたまることもあります。
だからアクトでは、リーダークラスについても、私やマネージャークラスが支援していくことが必要だと考えています。
「最近どうなのか」
「何に困っているのか」
「その問題の中で、自分がコントロールできる部分はどこなのか」
「別の捉え方はできないか」
「次にどんな行動ができるか」
そういったことを一緒に整理する。
リーダーだから放っておくのではなく、
リーダーにも成長するための支援が必要です。
なぜ会社が「物事の捉え方」まで伝えるのか
ここまで会社が考える必要があるのか。
そう思う人もいるかもしれません。
私は、必要だと思っています。
なぜなら、仕事をしている時間も、その人の人生だからです。
一日の仕事の中で、
ずっとイライラしている。
他人の行動ばかり気になっている。
変えられない過去について考え続けている。
元請会社への不満だけを抱えている。
メンバーが思い通りに動かないことに苦しんでいる。
そんな状態で仕事を続けることが、その人自身の人生の質の向上につながるとは、私は考えていません。
会社のために感情を我慢してほしい、という話ではありません。
その人自身が、
「自分は何を選択できるのか」
を知ってほしい。
変えられないものと、変えられるものを区分できるようになってほしい。
自分が影響を与えられることへエネルギーを使えるようになってほしい。
これは会社の業績だけの話ではなく、その人自身にとっても価値があることだと思っています。
社員には仕事を通じて、自分の人生を豊かにしてほしい
私は、アクトで働く社員には、
「アクトのためだけに成長してほしい」
とは思っていません。
仕事を通じて成長し、
その結果として、
本人自身の人生を豊かにしてほしい。
技術を身につける。
資格を取得する。
収入を増やす。
判断できることを増やす。
人との関わり方を学ぶ。
リーダーシップを学ぶ。
時間の使い方を考える。
お金の使い方を考える。
物事の捉え方を増やす。
自分ができることを増やす。
そうすれば、人生の選択肢も増えていくと思っています。
私は経営者として、
社員の人生を決めることはできませんし、決めるべきでもありません。
ただ、
「選択肢を増やすための情報と機会を提供する」
ことはできると思っています。
それも、人を雇用する会社としての大切な役割だと考えています。
メンバーからリーダーへ。成長の軸が変わっていく
アクトの人材育成を整理すると、メンバーからリーダーへ進むにつれて、少しずつ成長の軸が変わっていきます。
メンバーの段階では、
自分の仕事を覚える。
安全に作業する。
技術を身につける。
資格を取得する。
指示された仕事を正しく実行する。
一人でできることを増やす。
ここが重要です。
そこからリーダーへ近づいていくと、
自分ができるだけではなく、
人へ伝える。
人に任せる。
人の力を借りる。
チームで成果を出す。
安全と品質について判断する。
必要なことをフィードバックする。
そして、
「自分の思考と行為を、自分で選択する」
という力が重要になってきます。
さらにマネージャーになれば、
自分が成果を出すだけではなく、
人の目標達成を支援する。
リーダーを育てる。
次の人材を排出する。
という役割へ変わっていきます。
私は、このように役割が変わるごとに、
「何を成長させる必要があるのか」
も変わっていくと考えています。
技術的に卓越した先に、どんな人になってほしいのか
電気工事会社ですから、技術力は当然大切です。
安全に施工できる。
品質の高い仕事ができる。
現場を理解している。
必要な資格を持っている。
これは、これからも変わりません。
しかし、その先に、
「周りから一緒に仕事をしたいと思われる人」
になってほしいと思っています。
困ったときに相談できる。
必要なことをきちんと伝えてくれる。
感情だけで判断しない。
問題が起きたら解決へ向かって動く。
自分一人で抱え込まず、人の力を借りられる。
メンバーの成長を喜べる。
お客様のことを考えられる。
そして、自分自身の人生も大切にできる。
私は、こういう人が増えていけば、会社は自然と強くなっていくと思っています。
「建設業のカラーを変える」は、人の育ち方から
アクトは、
「建設業のカラーを変える」
というビジョンを掲げています。
私は、このビジョンを実現するためには、
新しい技術を導入することや、働き方を変えることだけでは足りないと思っています。
人の育ち方も変えていく必要があります。
昔ながらの、
「見て覚えろ」
だけではなく、
なぜそうするのかを伝える。
基準を見えるようにする。
挑戦する機会をつくる。
任せる。
フィードバックする。
また挑戦してもらう。
そして技術だけではなく、
判断の質。
人との関わり方。
物事の捉え方。
リーダーシップ。
こうした部分まで成長できる会社にしていく。
私は、それも「建設業のカラーを変える」ということだと思っています。
良いリーダーを増やすことは、良い現場を増やすこと
会社の理念や制度がどれだけ良くても、
毎日の現場でメンバーと一番長く接するのはリーダーです。
リーダーが安全を大切にすれば、チームの安全意識にも影響します。
リーダーが品質に妥協しなければ、チームの品質基準にも影響します。
リーダーがメンバーへ丁寧に伝えれば、次の人もその伝え方を覚えていきます。
反対に、
リーダーが感情だけで人へ接すれば、それもチームへ影響します。
だから私は、
「良いリーダーを育てること」は、
単なる人事制度の話ではなく、
「良い現場を増やすこと」
そのものだと思っています。
会社が人を育て、人が会社を育てる
メンバーが成長する。
リーダーになる。
リーダーがメンバーを育てる。
マネージャーがリーダーとメンバーの成長を支援する。
育った人が、次の人へ自分の経験を分かち合う。
そうすると、
社長一人が全員を育てる会社ではなくなります。
「人が人を育てる会社」
へ変わっていきます。
私は、その状態を目指しています。
そして最終的には、
社長がその場にいなくても、
会社として大切にしている基準をもとに、
それぞれが正しい判断をできる組織にしたい。
そのために必要なのは、
技術だけではありません。
判断する力。
人と関わる力。
自分自身を整える力。
そして、
「自分が今できることは何か」
と考え、実行する力です。
リーダーになることは「偉くなること」ではない
私は、リーダーという役割を、
「偉くなること」
だとは考えていません。
責任の範囲が広がることだと思っています。
自分だけではなく、チームの安全を見る。
自分だけではなく、チームの品質を見る。
自分だけではなく、メンバーの成長にも関わる。
そして、
自分一人の力ではなく、
人の力を借りながら成果をつくる。
だから難しい。
でも、その分、
人として成長できる役割でもあると思います。
技術を身につけることから始まり、
自分でできるようになり、
次の人へ分かち合い、
人と一緒に成果をつくれるようになる。
その成長を会社として支援していきたいと思っています。
人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。
私たちアクトは、技術だけではなく、判断の質や人との関わり方まで含めて人を育てることで、より良い現場を増やし、日本の通信・電気・インフラを支える力を高め続けます。

今回は前回の「仕組み化」の次の記事として読んでも、仕組みをつくる → リーダーを通して育成する → では、そのリーダー自身には何が必要なのかと自然につながるテーマにしています。

属人化をなくすだけでは会社は強くならない。電気工事会 社アクトが「標準化」と「人材育成」を同時に進める理由

今回は、電気工事・電気通信工事会社のアクトが進めている、属人化を防ぐための基準化・標準化と、マニュアルや参考資料を活用した人材育成についてお伝えします。
仕組みをつくるだけで終わらせず、リーダーからメンバーへ伝え、実行し、改善するところまでを大切にする理由をご紹介します。

代表の佐々木です。
最近、アクトでは会社のさまざまな業務について、基準化・標準化を進めています。
マニュアルを整備する。
写真や図を使った参考資料をつくる。
業務の担当者を明確にする。
これまで一部の人に集中していた仕事を、別の社員にも任せられるようにする。
判断に迷いやすいことについて、会社としての基準を明確にする。
こうした取り組みを少しずつ増やしています。
その大きな目的の一つが、「属人化」を減らすことです。
しかし、私たちが仕組み化を進めている目的は、それだけではありません。
もう一つ、とても大切にしていることがあります。
それが「社員の成長」です。
私は最近、
「属人化を解消すること」と「人を育てること」は、別々の取り組みではない
と考えています。
会社の基準をつくる。
その基準を誰でも理解できるように見える形にする。
リーダーが理解する。
リーダーからメンバーへ伝える。
実際の仕事でやってみる。
できているか確認する。
問題があれば改善する。
そして、また会社の標準として残していく。
この循環をつくることができれば、会社の仕事が安定するだけではありません。
リーダーも育ちます。
メンバーも育ちます。
できる人が増えます。
任せられる仕事も増えていきます。
今回は、アクトがなぜ「仕組み化」と「人材育成」をセットで考えているのかについて、現在実際に取り組んでいることをもとに書いてみたいと思います。
属人化とは何か?
私が考える属人化とは、
「特定の人の知識・経験・記憶・判断がなければ、その仕事がうまく進まない状態」
です。
例えば、
「あの仕事は○○さんしか分からない」
「あの人が休みだと対応できない」
「教える人によって言っていることが違う」
「過去にどう対応したのか、本人に聞かなければ分からない」
「同じ仕事なのに、担当者によって完成状態が違う」
こうした状態です。
少人数の会社では、ある程度は自然に発生するものだと思います。
一人ひとりが複数の役割を持っていますし、経験年数によって知識にも差があります。
問題なのは、属人化があることそのものより、
「属人化していることに気づかず、その状態を放置してしまうこと」
ではないでしょうか。
普段は仕事が回っているので、問題が見えないこともあります。
しかし、担当者が休んだり、別の仕事で忙しくなったり、新しい人へ引き継ごうとしたときに、
「これ、他の人には分からないな」
と初めて気づく。
だから最近のアクトでは、日常業務についても、
「この仕事は誰がやっているのか」
「その人しかできない状態になっていないか」
「他の人へ渡せる状態になっているか」
「判断基準は言語化されているか」
という視点を持つようにしています。
属人化対策は「人を減らすこと」ではなく「できる人を増やすこと」
属人化対策という言葉を聞くと、
システム化する。
自動化する。
マニュアルを作る。
というイメージが強いかもしれません。
もちろん、それらも大切です。
ただ、私がもう一つ大切だと思っているのが、
「できる人を増やすこと」
です。
一人しかできない仕事を、二人ができるようにする。
リーダーしかできなかった仕事を、経験を積んだメンバーにも任せてみる。
社長しか判断できなかったことを、共通の判断基準を持ったリーダーやマネージャーへ少しずつ任せていく。
これも、重要な属人化対策だと思います。
そして、できる人を増やすことは、そのまま社員の成長にもつながります。
だから私は、
「属人化をなくすための仕組み化」と「社員を育てるための仕組み化」は、同時に進められる
と考えています。
なぜ基準化・標準化が必要なのか?
人へ仕事を任せるためには、基準が必要です。
何をもって「できている」とするのか。
どこまでやれば完了なのか。
何を確認しなければならないのか。
絶対にやってはいけないことは何なのか。
会社として求めている品質はどこなのか。
これが曖昧なまま、
「自分で考えてやってみて」
と言われても、教わる側は困ります。
経験者は、自分の経験によって判断できます。
しかし、その判断材料は経験者の頭の中にあります。
経験が浅い人には見えません。
だから、経験者が無意識に持っている基準を、できるだけ言葉にする。
必要なら写真にする。
図にする。
チェック項目にする。
マニュアルにする。
私はこれを、
「個人の頭の中にある基準を、会社の財産に変える作業」
だと考えています。
「誰に教わってもアクトの基準は同じ」を目指す
標準化を進めるうえで、私が目指している状態があります。
それは、
「誰に教わっても、アクトとしての基準は同じ」
という状態です。
もちろん、人にはそれぞれ個性があります。
説明が上手な人もいれば、実際にやって見せるのが上手な人もいます。
経験も得意分野も違います。
そこまで全部同じにする必要はありません。
しかし、
安全の基準。
品質の基準。
写真の基準。
報告の基準。
お客様との約束。
絶対に行ってはいけない行為。
会社として大切にしている判断基準。
こうした根本部分については、人によって大きく変わらない方がいい。
リーダーAから教わったらOK。
リーダーBから教わったらNG。
これではメンバーが迷います。
ですから、
「伝え方には個性があっても、会社としての基準は揃える」
という状態を目指しています。
マニュアルは社員を縛るためにつくるものではない
会社でマニュアルを増やすという話をすると、
「細かいルールばかりにならないか」
「社員が自分で考えなくならないか」
という見方もあると思います。
私は、マニュアルの目的を「社員を縛ること」だとは考えていません。
むしろ逆です。
何も基準がない状態の方が、新しい人にとっては難しい。
「先輩のやり方を見て覚えて」
「その場で考えて」
「経験すれば分かる」
だけでは、成長するまでに時間がかかります。
そして、場合によっては間違った方法まで受け継いでしまいます。
特に私たちの仕事は、電気工事・電気通信工事です。
安全に関わることがあります。
品質に関わることがあります。
お客様の設備に関わります。
「人によって違う」で済ませてはいけない部分があります。
だから、基本となる型を会社が用意する。
まず基準を知る。
なぜそうするのか理解する。
実際に行う。
一人でもできるようになる。
そのうえで、
「もっと良い方法はないか」
と考えていく。
私は、標準化とは「考えなくてもいいようにすること」ではなく、
「正しく考えるための土台をつくること」
だと思っています。
見える参考資料をつくる理由
文章だけで伝えることが最適とは限りません。
現場仕事では、
「正しい状態がどういう状態なのか」
を写真や図で見た方が早いこともあります。
そこでアクトでは、必要に応じてマニュアルだけではなく、可視化した参考資料も作成しています。
文章。
写真。
図。
比較。
注意点。
完成状態。
こうしたものを組み合わせて、
「見れば分かる」
状態に近づけていく。
口頭説明だけの場合、
伝えた人は「説明した」と思っていても、受け取った人が同じように理解しているとは限りません。
だから、
「言ったから分かっているはず」
ではなく、
「同じ基準を共有できる状態になっているか」
を大切にしたい。
そのための道具として、マニュアルや参考資料を使っています。
マニュアルを作っただけでは、仕組み化とは言えない
ここは、私が特に大切だと思っている部分です。
マニュアルを作る。
共有フォルダへ入れる。
社員へ送る。
これだけで仕組み化が完了したとは考えていません。
なぜなら、資料が存在していても、実際の行動が変わらなければ現場は何も変わらないからです。
私たちが大切にしている流れは、
基準化する。
標準化する。
マニュアルや参考資料として可視化する。
リーダークラスへ共有する。
リーダーが内容と目的を理解する。
リーダーからメンバーへ育成・周知する。
現場で実行する。
実行できているか確認する。
問題があれば改善する。
そして、改善したものを再び標準化する。
という流れです。
私は、この最後の「実行」まで行って初めて、仕組みが機能したと言えると思っています。
アクトでは以前から、
知る。
分かる。
行う。
出来る。
分かち合う。
という成長の段階を大切にしています。
マニュアルを読んだだけなら、「知る」です。
内容を理解したら、「分かる」です。
しかし、それだけでは現場は変わりません。
実際に「行う」。
繰り返して「出来る」ようになる。
そして、自分が身につけたことを次の人へ「分かち合う」。
会社の仕組み化も、同じだと思っています。
なぜ「リーダーからメンバーへ」のルートを大切にするのか
アクトでは、会社が作った基準や資料を、すべて社長からメンバーへ直接伝え続ける組織にはしたくありません。
リーダークラスからメンバーへ育成・周知するルートを大切にしています。
なぜなら、それ自体がリーダー育成になるからです。
メンバーのときは、
「自分ができる」
ことが大切です。
しかし、リーダーになると求められるものが変わります。
自分が理解する。
自分ができる。
だけではなく、
相手が理解できるように伝える。
実際にやって見せる。
任せる。
確認する。
必要なフィードバックをする。
チーム全体として基準を満たす状態をつくる。
という役割が加わります。
つまり、
「自分ができる人」から、
「人を通じて成果をつくれる人」
へ変わっていく必要があります。
会社の基準をリーダーからメンバーへ伝える仕組みは、単なる情報伝達ルートではありません。
リーダー自身が成長するための機会でもあるのです。
仕組み化そのものを人材育成にする
私は、研修だけが人材育成ではないと思っています。
もちろん研修も大切です。
資格取得も大切です。
安全教育も必要です。
しかし、実際の仕事を任せることも大きな育成です。
アクトでは最近、これまでリーダークラスが中心に行っていた施工写真の格納・提出に関する仕事を、ある程度経験を積んだメンバーにも任せ始めています。
これも、単純な業務分散だけが目的ではありません。
写真を提出する側の仕事を経験すると、
「なぜこの写真が必要なのか」
「どのような写真なら成果物として使えるのか」
「元請会社は何を確認したいのか」
が分かるようになります。
そうすると、現場で写真を撮影するときにも、
「後で提出するときに必要になるから、この写真を撮っておこう」
と逆算できるようになります。
仕事の一部分だけではなく、前後の工程が見えるようになる。
これも成長です。
ただし、いきなり仕事を渡して、
「今日からお願いします」
では、ただの丸投げになってしまいます。
だからマニュアルを整える。
基準を見えるようにする。
リーダーから教える。
実際に任せる。
成果物を確認する。
フィードバックする。
またやってもらう。
この繰り返しが必要です。
「任せる」と「丸投げ」は違う
人材育成の中で、私はここを間違えないようにしたいと思っています。
「成長してほしいから任せた」
と言いながら、
基準を教えていない。
必要な情報を渡していない。
困ったときの相談先もない。
終わった後のフィードバックもない。
それでは、育成とは言えないと思います。
私たちが目指したいのは、
教える。
基準を見えるようにする。
やってみてもらう。
見守る。
必要なときは支援する。
結果を確認する。
フィードバックする。
もう一度挑戦してもらう。
という流れです。
仕組みがあるから、安心して任せられる。
任せられるから、本人が経験できる。
経験できるから、できる人が増える。
この循環をつくりたいと考えています。
忘れ物や手戻りも「注意してください」で終わらせない
仕組み化は、大きな業務だけに必要なものではありません。
日常の小さな問題にも必要です。
例えば、忘れ物が続いた。
お客様に迷惑をかけてしまった。
社内で手戻りが発生した。
そんなとき、
「次から気をつけてください」
だけで終わらせることは簡単です。
もちろん本人が意識することも必要です。
しかし、人の注意力だけに依存していたら、同じことがまた起きるかもしれません。
そこで、
なぜ起きたのか。
物理的に防ぐ方法はないか。
確認する仕組みを作れないか。
日常業務へ組み込めないか。
ということを考える。
実際にアクトでも、必要に応じて朝の確認などを日常業務へ追加しています。
業務は少し増えます。
でも、その結果として忘れ物や手戻りを防げるのであれば、私は効果的だと考えます。
問題が起きる。
原因を考える。
対策する。
標準化する。
日常的に実行する。
効果を確認する。
また問題が見つかったら改善する。
会社は、この繰り返しで少しずつ強くなっていくのだと思います。
仕組み化は「効率化」だけが目的ではない
仕組み化というと、
「業務を早くする」
「手間を減らす」
という効率化が目的になりやすいと思います。
効率はもちろん大切です。
しかし、アクトでは最近、
「効率的か」だけではなく、
「効果的か」
という視点を大切にしています。
少し手間が増えたとしても、
事故を防げる。
品質が安定する。
忘れ物を防げる。
メンバーが成長できる。
できる人が増える。
長期的に会社が強くなる。
のであれば、その仕組みには意味があります。
短期的な効率だけを追いかけると、本来必要な確認まで省いてしまうことがあります。
私たちの仕事では、それが安全や品質へ影響する可能性があります。
だから、
「楽になる仕組み」
だけではなく、
「正しい行動を再現しやすくする仕組み」
をつくりたいと思っています。
標準化と改善は反対ではない
標準化すると、
「決められた方法しかできなくなるのではないか」
と思う人もいるかもしれません。
私は、標準化と改善は反対ではないと思っています。
今の時点で一番良いと考える方法を、まず標準にする。
全員がその基準で実行する。
その中で、
「もっと安全な方法がある」
「こちらの方が分かりやすい」
「この資料では新人が理解しづらい」
「ここは手順を変えた方が良い」
ということが見つかったら、改善する。
そして、良い改善であれば新しい標準にする。
つまり標準とは、
「永久に変えてはいけないもの」
ではありません。
現時点で会社が共有しているベストな基準です。
現場から改善案が出る。
リーダーが意見を出す。
メンバーが気づきを伝える。
会社として検討する。
そして、より良いものへ更新する。
私は、そういう会社の方が強いと思っています。
仕組みが人を育て、人が仕組みを育てる
ここまで考えていくと、会社と社員の関係も見えてきます。
最初は会社が仕組みをつくります。
その仕組みによって社員が仕事を覚えます。
仕事を覚れた社員が経験を積みます。
経験を積むと、新しい改善点に気づきます。
その改善によって仕組みがさらに良くなります。
そして、良くなった仕組みを次の社員が使う。
私は、
「仕組みが人を育て、人が仕組みを育てる」
という状態をつくりたいと思っています。
社長一人がずっとマニュアルを作り続ける会社ではありません。
リーダーが考える。
メンバーも意見を出す。
マネージャーが全体を見る。
現場で得た知識が会社へ蓄積される。
そして、また次の人へ渡っていく。
これが本当の意味での組織としての成長だと思います。
属人化をなくしても、人の価値はなくならない
「属人化をなくす」という言葉には、
「誰でも代わりができるようにする」
という少し冷たい印象があるかもしれません。
私は、そういう意味では考えていません。
ある人が10年かけて身につけた知識を、その人だけのものにしておく。
その人がずっと同じ仕事を抱え続ける。
それよりも、
その知識を次の人へ伝える。
次の人ができるようになる。
教えた人は、さらに難しい仕事へ挑戦する。
教わった人も成長する。
会社全体のできることが増える。
こちらの方が、本人にとっても組織にとっても価値があると思っています。
人の価値をなくすために標準化するのではありません。
その人が持っている価値を組織へ分かち合い、
本人にはさらに次の価値を身につけてもらう。
そのための仕組み化です。
最終的に目指すのは「社長がいなくても正しい判断ができる組織」
会社が成長していけば、社長である私がすべてを判断することはできません。
すべての現場に行くこともできません。
すべての社員へ毎回直接教えることもできません。
だからこそ、
会社として何を大切にするのか。
安全についてどう判断するのか。
品質とは何なのか。
お客様へどのような価値を届けるのか。
迷ったときに何を基準に選択するのか。
こうした部分まで、少しずつ共通化していく必要があります。
私が目指しているのは、
「社長がいなくても、共通の判断基準をもとに正しい判断ができる組織」
です。
これは、単純にマニュアルを増やせば実現できるものではありません。
基準をつくる。
言葉にする。
見えるようにする。
リーダーへ伝える。
リーダーがメンバーへ伝える。
実際にやってみる。
フィードバックする。
改善する。
それを何度も繰り返す。
その積み重ねが、最終的には会社の文化になっていくのだと思います。
標準化された100%の上に、アクトの20%をつくる
アクトでは、
「120%の喜びを提供する」
という理念を大切にしています。
私は、お客様が持っている不満・不安・不足を捉え、それにきちんと応えることが、まず100%だと考えています。
安全に施工する。
約束を守る。
必要な報告をする。
求められた品質を満たす。
必要な成果物を正しく提出する。
こうした基本が、担当者によって大きく変わってはいけません。
だから、まず100%の部分について再現性を高める。
ここに標準化の意味があります。
そのうえで、
「ここまでやったら、もっと喜んでもらえるのではないか」
「この提案もできるのではないか」
「先にここまで確認しておこう」
「お客様がまだ言葉にしていない不安を解消できないか」
と一人ひとりが考える。
それが、アクトとしてのプラス20%につながっていく。
私は、
「標準化された100%の土台があるからこそ、人が生み出す20%の付加価値が活きる」
と考えています。
全部をマニュアルにすることが目的ではありません。
基本を仕組みにすることで、人にしか生み出せない価値へ、もっと力を使えるようにする。
その状態を目指しています。
人が育つ仕組みをつくることが、会社を強くする
属人化を減らす。
基準化する。
標準化する。
マニュアルを整える。
参考資料を可視化する。
リーダーへ伝える。
リーダーからメンバーへ教える。
実際の仕事を任せる。
確認する。
フィードバックする。
改善する。
そして、新しい標準として残す。
一つひとつを見ると、地道な取り組みです。
でも私は、この積み重ねが非常に重要だと思っています。
なぜなら、
仕組みが整えば、人へ仕事を任せやすくなる。
仕事を任せれば、経験する人が増える。
経験する人が増えれば、できる人が増える。
できる人が増えれば、リーダーは次の仕事へ進める。
リーダーが成長すれば、さらにメンバーを育てられる。
そして、組織全体として提供できる価値が高くなっていくからです。
つまり、
基準化
↓
可視化
↓
育成・周知
↓
実行
↓
経験
↓
成長
↓
権限移譲
↓
改善
↓
再標準化
という循環です。
私たちが目指しているのは、
「優秀な誰かがいるから強い会社」
だけではありません。
「人が育つ仕組みがあるから、組織全体が強くなっていく会社」
です。
建設業のカラーを変えるために、まず自分たちの会社から
アクトは、
「建設業のカラーを変える」
というビジョンを掲げています。
そのためには、技術を磨くだけでは足りないと思っています。
人が育つ環境をつくる。
仕事を覚えられる道筋をつくる。
経験を次の世代へ渡せるようにする。
リーダーがメンバーを育てる。
マネージャーがその成長を支援する。
個人の経験を組織の財産へ変える。
そして、組織として安全・品質・お客様への価値を高め続ける。
こうした会社をつくっていくことも、「建設業のカラーを変える」ことにつながっていると私は思っています。
仕組み化は、人を管理するためだけのものではありません。
属人化をなくすためだけのものでもありません。
人が成長するための土台でもあります。
そして、人が育てば、また新しい仕組みが生まれます。
仕組みが人を育てる。
育った人が、次の人を育てる。
育った人が、さらに仕組みを良くする。
その循環を積み重ねながら、アクトという会社そのものの価値を高めていきたいと思います。
人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。
私たちアクトは、基準化・標準化と人づくりを両輪として、これからも組織の価値を高め、日本の通信・電気・インフラを支える力を磨き続けます。

安全と効率、どちらを選ぶのか?全社員で考えた「効果的 な判断」と近道行為をなくす組織づくり

今回は、株式会社アクトが全社員で実施した安全衛生協議会を通じて考えた「効果的な判断」についてお伝えします。効率だけを優先した近道行為がなぜ不安全につながるのか。
そして、自社・顧客・社会にとって長期的・本質的・客観的に正しい選択をするために、私たちが大切にしている判断基準をご紹介します。

代表の佐々木です。

先日、アクトでは社員全員に集まってもらい、1日をかけて安全衛生協議会を行いました。

安全ルールを確認するだけの1日にはしませんでした。

今回、みんなで考えたかったことがあります。

それは、

「私たちは、何を基準に判断するのか」

ということです。

現場では、毎日たくさんの判断があります。

予定通り進めるのか。

一度作業を止めるのか。

確認するのか。

そのまま進めるのか。

人を増やすのか。

応援を求めるのか。

やり直すのか。

お客様や元請会社へ相談するのか。

そして、その判断の積み重ねが、安全にも品質にも結果にもつながります。

だから私は、個別のルールを覚えることだけでなく、

判断の質そのものを高めることが重要

だと考えています。

結論。「効率的」より「効果的」を選ぶ

今回、社員のみんなへ伝えた判断基準の一つが、

「その選択は効果的か?」

という問いです。

効率的であることを否定しているわけではありません。

仕事を早くする。

無駄をなくす。

生産性を上げる。

手戻りを減らす。

どれも会社として大切です。

しかし、

「効率的」と「効果的」を天秤にかけなければならない場面では、アクトは効果的な方を選ぶ。

これを大切にしたいと思っています。

なぜなら、目の前の効率を優先することで、長期的な目的から外れてしまうことがあるからです。

特に建設現場では、その判断が安全に関わることがあります。

「早い」と「正しい」は同じではない

例えば、

「これくらいなら確認しなくても大丈夫だろう」

「いつもやっているから大丈夫だろう」

「少しだけだから、この手順は省いてもいいだろう」

「面倒だから、先に進めてしまおう」

一つひとつを見ると、ほんの小さな判断かもしれません。

そして、その瞬間だけを見れば、効率的に見えることがあります。

確認しなければ早い。

準備を省けば早い。

安全措置にかける時間を短縮すれば、作業時間だけを見れば短くなるかもしれない。

でも、

その判断は本当に効果的なのでしょうか。

事故が起きたらどうでしょう。

品質不良が発生したらどうでしょう。

やり直しになったらどうでしょう。

お客様へ迷惑をかけたらどうでしょう。

会社として信用を失ったらどうでしょう。

その瞬間の数分を短縮するために、もっと大きなものを失ってしまえば、それは私たちが求める成果ではありません。

近道行為は、事故の原因のもと

私は以前から社員に、

「近道行為は、事故の原因のもと」

と伝えています。

近道をした本人も、

「事故を起こしたい」

と思っているわけではないでしょう。

むしろ、

早く終わらせたい。

予定に間に合わせたい。

周りへ迷惑をかけたくない。

仕事を効率良く進めたい。

そんな気持ちから生まれることもあると思います。

だから難しい。

悪いことをしようと思って選択しているとは限らないからです。

しかし、

目的が良くても、選択が正しいとは限りません。

だからこそ、その場の感覚だけではなく、会社として共通の判断基準を持つ必要があります。

そもそも「効果的」とは何か

今回の安全衛生協議会では、ここをかなり大切にしました。

「効果的な判断をしよう」

と言うだけでは、

「何が効果的なのですか?」

となります。

そこで、その前提にある「正しさ」について考えました。

私たちアクトにとっての正しい選択とは、

会社だけにとって都合がいい選択ではありません。

自社にとって良い。

お客様にとって良い。

そして社会にとっても良い。

そのうえで、

長期的に考える。
本質的に考える。
客観的に考える。

私は、こうした視点から判断することを大切にしています。

会社にとって良くても、お客様に悪ければ正しいとは言えない

例えば、会社の利益だけを考えれば、できるだけ手間を減らした方が良いかもしれません。

でも、それによってお客様へ必要な品質を提供できないのであれば、私は正しい選択だとは思いません。

反対に、

お客様から求められたことであっても、安全上問題があるのであれば、そのまま実行することが正しいとも限りません。

そして、

自社とお客様には都合が良くても、社会的に問題がある方法なら、それも私たちが目指す正しさとは違います。

だから、

自社・顧客・社会。

この三つを見る。

どれか一つだけではなく、できるだけ広い視点から考える。

これは、私が会社経営でも大切にしている考え方です。

短期的には得でも、長期的には損かもしれない

もう一つ重要なのが、

長期的に見る

ということです。

安全確認を一つ省く。

短期的には数分早く終わるかもしれません。

でも、その判断を会社として許していけば、

「これくらいなら大丈夫」

が少しずつ増えていきます。

それが会社の文化になったらどうでしょう。

一回だけの数分の話ではなくなります。

反対に、

少し時間がかかっても、安全確認を確実に行う。

必要な準備をする。

分からなければ確認する。

危険だと思えば止める。

短期的には非効率に見える場面があるかもしれません。

しかし長期的には、

事故を防ぐ。

手戻りを減らす。

品質を安定させる。

お客様から信頼していただく。

社員が安心して働く。

会社として継続して仕事を任せていただく。

こちらの方が、はるかに大きな成果につながる可能性があります。

だから、

短期的な効率ではなく、長期的な効果を見る。

これが重要だと思っています。

これはアクトだけの感覚的な話ではない

安全については、私たちの社内だけの考えで終わらせてはいけないと思っています。

厚生労働省が2026年5月に公表した2025年の労働災害確定値では、労働災害による死亡者は全国で700人。そのうち建設業は214人で、業種別では最も多くなっています。また事故の型別では「墜落・転落」による死亡が186人で最多でした。

死亡者数全体は過去最少まで減少しています。

これは大切な前進だと思います。

しかし、建設業で働く私たちにとって、214人という数字を「減ったから良かった」だけで見ることはできません。

その一人ひとりに人生があります。

家族があります。

仲間がいます。

だから安全について、

「これくらいでいい」

という終わりはないと思っています。

安全は、現場に入ってから考えるものでもない

厚生労働省も、建設工事の安全について、施工段階だけではなく設計・受注・工法選択など、できる限り前段階からリスクを考えることを推進しています。

また、リスクアセスメントとは、危険性・有害性を特定し、リスクを見積もり、優先度を設定し、必要な低減措置を決めて記録する一連の手順とされています。

私はここにも大切な考え方があると思っています。

事故が起きてから、

「次から気をつけよう」

では遅い。

作業する前に考える。

危険を予測する。

必要な対策をする。

そして、作業方法や状況が変われば、もう一度考える。

つまり、

安全とは、事故が起きた後の対応ではなく、事故が起きる前の判断の積み重ね

でもあると思います。

ルールを増やすだけでは、安全文化にはならない

もちろん、ルールは必要です。

アクトでも安全に関するルールがあります。

マニュアルもつくります。

基準も決めます。

安全教育も行います。

資格取得も進めます。

ヘルメットには安全を意識するための表示も取り入れています。

しかし私は、

ルールを増やし続ければ安全になる、

とは考えていません。

なぜなら、現場ではルールブックに書いていない状況も起こるからです。

そのとき最後に必要になるのが、

一人ひとりの判断

だと思っています。

だから「判断基準」を共有する

私は将来的に、

何かあるたびに、

「社長、どうしましょう?」

と聞かなければ動けない組織にはしたくありません。

もちろん、相談は大切です。

分からないことを勝手に判断する必要もありません。

でも、会社として何を大切にするのか。

安全とは何なのか。

品質とは何なのか。

お客様への価値とは何なのか。

どんな選択を正しいと考えるのか。

こうした判断基準を共有していけば、社員自身が考えられる場面は増えていくはずです。

今回の安全衛生協議会で、

「効果的かどうか」

をみんなで考えたのも、そのためです。

効率化そのものを否定しているわけではない

ここは誤解してほしくありません。

私は効率化を否定していません。

むしろ、無駄な仕事は減らしたいと思っています。

忘れ物を減らす。

手戻りを減らす。

マニュアルをつくる。

基準を統一する。

情報共有を改善する。

適切に役割分担する。

人の力を借りる。

こうした改善によって、安全や品質を落とさずに効率を高められるのであれば、どんどん取り組むべきです。

問題なのは、

安全や品質を削って効率をつくること

です。

効率化には、

「無駄をなくして効率を上げる方法」

と、

「必要なものまで省いて早くする方法」

があります。

この二つを同じにしてはいけないと思っています。

近道と改善は違う

これは、現場で非常に重要な違いです。

決められた安全手順を面倒だから省く。

これは近道です。

一方で、

「この作業方法なら安全性を維持したまま、もっと分かりやすくできるのではないか」

と検討し、必要な確認を行い、正式な基準として改善する。

これは改善です。

結果だけを見ると、どちらも「早くなった」かもしれません。

でも、プロセスが全く違います。

近道は、必要なものを勝手に削る。

改善は、目的を守ったまま、より良い方法を考える。

私は社員に、この違いを理解してほしいと思っています。

効果的な選択は、ときに面倒である

安全な方を選ぶ。

一度確認する。

作業を止める。

相談する。

やり直す。

人を増やす。

準備をし直す。

こうした選択は、その瞬間には面倒に感じることがあります。

でも、

「面倒かどうか」

を判断基準にしてはいけない。

「早いかどうか」

だけでもいけない。

私たちが考えるべきなのは、

目的に対して、その選択が効果的なのか。

だと思っています。

アクトにとって「成果」とは何か

例えば現場で、

予定より早く作業が終わった。

これは一つの成果かもしれません。

でも、

安全確認を省いて早く終わったのであれば、私はそれを良い成果とは考えません。

施工が完了した。

でも品質に問題があり、後からやり直しになった。

これも、本当の意味で完工したとは言いにくい。

だからアクトでは、

安全に終える。
必要な品質を満たす。
お客様へ価値を届ける。
約束を守る。

ここまで含めて成果を考えたいと思っています。

早さだけを評価してしまえば、人は早さを優先するようになります。

だから会社側も、

何を成果として評価するのか

を明確にする必要があります。

安全は「効率を下げるもの」ではない

安全対策について、

「手間が増える」

「時間がかかる」

と感じることもあると思います。

でも長期的に考えれば、安全と生産性は必ずしも反対ではありません。

事故が起きれば作業は止まります。

手戻りが起きれば、同じ仕事をもう一度することになります。

忘れ物があれば、取りに戻る時間が発生します。

基準が曖昧なら、人によってやり方が変わり、確認や修正が増えます。

だからアクトでも、

忘れ物が頻発したら仕組みを変える。

手戻りが多ければ原因を考える。

基準が曖昧ならマニュアルをつくる。

必要なら毎朝のルーティンへ組み込む。

こうした改善を行っています。

目の前の作業をただ早くするのではなく、

問題そのものが起きにくい仕組みをつくる。

私は、こちらの方が本当の意味で効率的であり、効果的だと思っています。

「なぜ」を理解して初めて判断できる

だからアクトの安全教育では、

「これを守ってください」

だけでは終わらせないようにしています。

なぜこの安全ルールがあるのか。

なぜこの方法なのか。

守らなければ何が起きる可能性があるのか。

そこまで伝える。

特に未経験で入社した社員は、危険そのものをまだ知りません。

知らない人に、

「自分で考えろ」

と言っても難しい。

まず正しい情報を渡す。

知る。

理解する。

行動する。

経験する。

そして、少しずつ自分で判断できるようになる。

私は以前から、

情報とは最大の武器

だと考えています。

正しい情報がなければ、自分を守ることはできません。

そして自分を守る知識がなければ、仲間を守ることも難しいと思っています。

「自分で考える」と「勝手にやる」は違う

自律した社員を育てたい。

これは私が強く考えていることです。

ただ、

「自分で考えてください」

という言葉を間違えると、

「自分の好きな方法でやっていい」

になってしまいます。

それは違います。

まず、守るべきルールがあります。

会社としての基準があります。

安全上、絶対に省いてはいけないものがあります。

そのうえで、

目的を理解し、

状況を考え、

必要なら相談し、

より良い選択をする。

これが、私が考える自律です。

迷ったら「誰にとって良いのか」を考える

判断に迷ったとき、今回共有した考え方は非常にシンプルです。

その判断は効果的か。

そして、

誰にとって良いのか。

会社だけか。

自分だけか。

お客様だけか。

できるだけ視野を広げる。

自社にとって。

お客様にとって。

社会にとって。

そして、

短期ではなく長期。

表面的ではなく本質。

自分の感情だけではなく客観的に見る。

私は、これを社員一人ひとりが考えられる会社にしたいと思っています。

120%の喜びと「効果的な判断」はつながっている

アクトの経営理念は、

「120%の喜びを提供する」

です。

お客様が持っている不満・不安・不足を解消し、求められているニーズへきちんと応える。

私はこれを、まず100%だと考えています。

そのうえで、

こちらから提案する。

先回りする。

もっと安心してもらえる方法を考える。

お客様がまだ気づいていない問題まで考える。

そこに20%の付加価値をつくる。

でも、その20%をつくるために安全を削るのであれば、本末転倒です。

安全は120%の中に後から足すものではありません。

安全は、100%を成立させるための土台です。

一日仕事を止めても、全社員で考えたかった

今回、安全衛生協議会には一日を使いました。

当然、その時間に通常業務を行うことはできません。

短期的な効率だけで考えれば、

「一日現場へ出た方がいい」

という見方もできるかもしれません。

それでも私は、

社員全員で安全や理念、判断基準について考える時間には価値があると思っています。

なぜなら、

今日一日の生産量だけではなく、

これから何年も使う判断基準を共有する時間

だからです。

これも、今回みんなで考えた「効率的」と「効果的」の違いそのものかもしれません。

判断の質が、仕事の質になる

技術を磨く。

資格を取得する。

マニュアルを整える。

設備を整える。

どれも重要です。

でも最後に、それらを使うのは人です。

そして人は、毎日判断します。

だから、

判断の質が上がれば、行動の質が上がる。
行動の質が上がれば、安全と品質が上がる。
安全と品質が上がれば、お客様へ届けられる価値が上がる。

私はそう考えています。

だからアクトでは、技術教育だけではなく、

「どう考えるか」

についても社員と一緒に学んでいきたいと思っています。

正しい選択を積み重ねる会社へ

安全第一。

この言葉を掲げるだけなら簡単です。

大切なのは、実際の現場で選択できるかどうかです。

予定が厳しいとき。

面倒なとき。

誰も見ていないとき。

早く帰りたいとき。

「これくらい大丈夫だろう」

と思ったとき。

その瞬間に、

「この選択は本当に効果的か?」

と考えられるか。

私は、そこに会社の安全文化が表れると思っています。

効率は大切。

でも、効果と効率がぶつかったら効果を選ぶ。

自社だけではなく、顧客と社会を見る。

短期だけではなく、長期を見る。

表面的な楽さではなく、本質を見る。

感情だけではなく、客観的に考える。

そして、正しいと思ったことを実行する。

そんな判断ができる人を、一人ずつ増やしていきたいと思っています。

それが社員自身を守る。

仲間を守る。

お客様を守る。

会社の信用を守る。

そして、私たちが携わる日本の通信・電気・インフラを、安全に支えていく力になる。

アクトはこれからも、

「その判断は効果的か」

を問い続けながら、長期的・本質的・客観的に正しい選択を積み重ねる組織を目指していきます。

人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。

私たちアクトは、人づくりを通じて社会へ価値を届け続けます。

仕事ができる人ほど「人の力を借りる」――建設業のリー ダーに必要な力とは

今回は、電気工事・電気通信工事を行う株式会社アクトが、リーダーに求めている「人の力を借りる力」についてお伝えします。
一人で抱えるのではなく、班の力を引き出し、元請会社や仲間と協力しながら安全・品質・成果をつくることが、なぜこれからの建設業のリーダーに必要なのかを考えます。

代表の佐々木です。

最近、アクトではリーダークラスの評価制度を見直しています。

メンバークラスについては、成長の段階や評価基準をかなり明確にしてきました。

次はリーダークラスです。

リーダーになったら、何ができれば次の成長につながるのか。

会社は何を求めているのか。

本人がどこを伸ばせばいいのか。

それをできるだけ明確にしたいと思っています。

その中で、私が特に重要だと考えている能力があります。

それが、

「人の力を借りる力」

です。

少し変わった表現に聞こえるかもしれません。

普通、仕事ができる人というと、

「一人で何でもできる人」

を想像するかもしれません。

もちろん個人の技術力は重要です。

でも、リーダーになったら、それだけでは足りない。

むしろ、

自分一人で何とかしようとすることが、組織としては弱さになることさえある。

最近、そんなことを強く感じています。

技術者として優秀なことと、良いリーダーであることは同じではない

建設業では、技術の高い人が評価されます。

施工が速い。

知識が豊富。

トラブルに対応できる。

図面を理解できる。

現場経験が豊富。

もちろん、どれも大切です。

アクトでも技術力は高め続けてほしいと思っています。

ただ、技術者として非常に優秀だからといって、そのまま優秀なリーダーになれるとは限りません。

なぜなら、リーダーになった瞬間から、

「自分ができるか」だけではなく「チームとしてできるか」

が求められるからです。

一人で100点を取る仕事から、チームで成果を出す仕事へ

メンバーの頃は、

自分の仕事を安全にできる。

自分の作業を正確にできる。

指示された仕事を期日までに終えられる。

まずはここが重要です。

ところが、リーダーになると状況が変わります。

自分だけ完璧に施工できても、班全体が安全に動けなければ意味がありません。

自分だけ予定を理解していても、メンバーが理解していなければ現場は進みません。

自分だけ品質基準を知っていても、班員が知らなければ成果物の品質は安定しません。

だからリーダーは、

「自分の能力を使う仕事」から「チームの能力を使う仕事」へ

少しずつ変わっていかなければならないと思っています。

人の力を借りるとは、丸投げすることではない

ここは非常に大切です。

人の力を借りるというと、

「自分の仕事を人にやらせる」

という意味にも聞こえます。

私が考えているのは、それとは違います。

この人は何が得意なのか。

今日は誰に何を任せるのか。

誰に確認してもらうのか。

自分だけでは判断できないことを誰に相談するのか。

元請会社とどのタイミングで情報共有するのか。

専門知識が必要なら誰の知恵を借りるのか。

問題が起きたとき、誰と協力すれば最も安全で効果的に解決できるのか。

こういうことを考え、

自分以外の力も含めて成果をつくる能力

を、私は「人の力を借りる力」と考えています。

リーダーの仕事は「全部自分でやること」ではない

仕事ができる人ほど、

「自分でやった方が早い」

と思うことがあります。

これは、よく分かります。

経験の浅い人へ説明する。

一度やってもらう。

確認する。

間違っていれば教える。

確かに、自分でやった方が短期的には早いことがあります。

でも、それを毎回続けたらどうなるでしょうか。

リーダーだけが忙しくなる。

メンバーはいつまでもできるようにならない。

リーダーが休むと仕事が止まる。

そして次のリーダーも育たない。

短期的には効率的に見えても、

長期的には組織の成長を止めてしまう可能性があります。

私は、ここで「効率的」と「効果的」を分けて考えることが重要だと思っています。

「効率的」と「効果的」は同じではない

最近、社内でもこの考え方を大切にしています。

早い。

楽。

手間が少ない。

これは効率という面では大切です。

でも、

その選択は本当に目的達成に対して効果的なのか。

そこまで考えなければなりません。

例えば、安全確認を一つ省けば、数分早く終わるかもしれません。

確認写真を減らせば、少し楽になるかもしれません。

経験のある人が全部作業すれば、その日の作業は早く終わるかもしれません。

でも、それによって事故の可能性が高まったら。

品質が下がったら。

次の人が育たなかったら。

本当に効果的だったのでしょうか。

私はそうは思いません。

近道行為は、事故の原因のもと

現場では、

「これくらいなら大丈夫だろう」

という判断が出てしまうことがあります。

少し近道する。

少し確認を省く。

いつもやっているから大丈夫。

今まで事故がなかったから大丈夫。

でも、私は社員に、

近道行為は事故の原因のもと

だと伝えています。

短期的な効率を優先した結果、安全を失ってしまったら何の意味もありません。

「事故を起こしたいですか?」

と聞けば、当然誰も望んでいません。

だったら、日々の小さな選択でも、

「どちらが本当に効果的なのか」

を考える必要があります。

これはリーダーに特に必要な判断基準だと思っています。

安全に現場を終わらせることが成果

アクトがリーダーに求めている成果の一つは、

現場を安全に完工させること

です。

ただ工事を終わらせればいいわけではありません。

早く終わればいいわけでもありません。

事故なく終える。

必要な品質を満たす。

お客様や元請会社との約束を守る。

メンバーを安全に帰す。

必要な成果物まできちんと完成させる。

そこまで含めて完工です。

だから、リーダー自身の技術力だけを評価しても不十分です。

班全体をどう動かしたのか。

周囲とどう協力したのか。

必要な場面で相談できたのか。

問題が起きたときに人の力を借りられたのか。

こうした力も評価していきたいと考えています。

元請会社も「一緒に現場を完成させる仲間」

建設業の仕事は、自社だけでは完結しません。

特に私たちのような電気工事・電気通信工事では、元請会社、協力会社、施設側の担当者、他工種など、多くの人と関わりながら現場を進めます。

だから私は、

元請会社と協力して現場を安全に完工させる力

も、リーダーにとって重要だと考えています。

元請からの指示だから従う。

問題があったら元請のせいにする。

それだけでは良い仕事にはなりません。

分からないなら確認する。

情報が不足しているなら聞く。

危険だと思ったら相談する。

もっと良い方法があるなら提案する。

必要なら協力を求める。

お互いの役割を理解しながら、一つの現場を完成させていく。

私は、これも「人の力を借りる力」の一つだと思っています。

コントロールできないことに力を使いすぎない

現場では、自分では変えられないことも起こります。

予定が変わる。

資料に不足がある。

他の工程が遅れる。

想定していなかった問題が起こる。

相手が自分の思った通りに動いてくれない。

当然、ストレスを感じることもあります。

でも、

「相手が悪い」

だけで終わっても、現場は前へ進みません。

だから私は、

自分が次に何をできるか

を考えられる人に成長してほしいと思っています。

これは、

「何でも自分が悪いと思え」

という話ではありません。

原因は冷静に確認する。

相手側に問題があるなら、その事実も整理する。

そのうえで、

では、自分たちは次に何ができるのか。

ここへ思考を進める。

自責とは、自分を責めることではない

私は社員の成長を考えるうえで、

自責

を大切にしています。

ただし、自責を「全部自分が悪いと思うこと」だとは考えていません。

何か問題が起きた。

まず事実を見る。

原因を考える。

そして、

自分がコントロールできる範囲で、次に何を実行するかを決める。

これが重要です。

私の中では、

自責
↓
原因分析
↓
ネクストアクション
↓
実行

までが一つです。

「次から気をつけます」

では、まだ行動になっていません。

何をするのか。

いつするのか。

次の現場では何を変えるのか。

実行できるところまで落とす。

私は、ここを大切にしています。

言葉だけなら、まだ音に過ぎない

私は、社員を「言ったこと」だけでは評価しません。

「頑張ります」

「次からやります」

「目標を達成します」

言葉にすることは大切です。

でも、言葉だけなら、まだ音に過ぎない。

その後、

本当にやったのか。

行動を変えたのか。

継続したのか。

結果を確認したのか。

私はそこを見ています。

これはリーダーも同じです。

「メンバーを成長させたい」

と言うだけではなく、

実際に仕事を任せたか。

必要なフィードバックをしたか。

相談に乗ったか。

自分が抱えていた仕事を一つ渡したか。

行動に変わって初めて、組織は変わります。

良い人間関係だからこそ、必要なことを伝える

アクトでは、

良好な人間関係と高業績の両立

を目指しています。

ここでいう良好な人間関係は、

何でも許すことではありません。

仲良しグループをつくることでもありません。

安全上、間違っている。

品質上、改善が必要。

仕事の進め方を変えた方がいい。

本人の成長のために伝えた方がいい。

そう思ったのであれば、必要なことは伝える。

ただし、

感情をぶつけるのではなく、

相手の成長を支援するために伝える。

私は、その違いを大切にしています。

「嫌われないリーダー」より「成長を支援できるリーダー」

人をまとめる立場になると、

「嫌われたくない」

という気持ちが出ることもあると思います。

それ自体は自然なことです。

でも、必要なことを何も言わなければ、本当にその人のためになるでしょうか。

危険な行動をしている。

報告が不足している。

期日を守れていない。

チームに影響する行動がある。

それを知りながら何も言わない。

私は、それが必ずしも優しさだとは思いません。

大切なのは、

「何のために伝えるのか」

です。

相手を否定したいのではない。

自分の言うことを聞かせたいのでもない。

その人に成長してほしい。

チームを良くしたい。

安全に現場を終えたい。

目的がそこにあるのであれば、必要なフィードバックはリーダーの仕事だと思っています。

リーダーは「人を動かす技術」を学ぶ必要がある

リーダーになると、

自分の手を動かす技術だけではなく、

人を動かす技術

が必要になります。

命令するという意味ではありません。

相手に目的を伝える。

役割を明確にする。

期待する基準を伝える。

必要な情報を渡す。

任せる。

確認する。

フィードバックする。

困っていたら支援する。

必要なら他の人の力を借りる。

これらを通して、チームとして成果を出す。

私はこれからのアクトのリーダーに、この力をさらに高めてもらいたいと思っています。

メンバーが成長すれば、リーダーも次へ進める

最近アクトでは、これまでリーダーが行っていた業務の一部を、経験を積んできたメンバーにも任せ始めています。

例えば施工写真の格納・提出業務です。

目的は、単なるリーダーの負担軽減ではありません。

メンバー自身に、

成果物として何が必要なのか。

どのクオリティーが求められているのか。

自分たちが現場で撮った写真が、その後どう使われるのか。

そこまで経験してほしいからです。

メンバーが一つ上の仕事を経験する。

できることが増える。

するとリーダーは、さらにリーダーにしかできない仕事へ時間を使えるようになります。

これが組織の成長だと思っています。

全部自分で抱える組織から、力を掛け合わせる組織へ

一人の能力には限界があります。

私自身もそうです。

社長だから何でも分かるわけではありません。

技術に詳しい人の力を借りる。

現場をよく知る人に聞く。

事務の意見を聞く。

リーダーの意見を聞く。

マネージャーに任せる。

専門家へ相談する。

お客様から教えていただくこともある。

そうやって、いろいろな人の力を掛け合わせる。

私は、組織の強さとは、

「一番能力の高い人がどれだけできるか」だけではなく、「それぞれの力をどれだけ掛け合わせられるか」

でも決まると思っています。

120%の喜びも、一人ではつくれない

アクトの経営理念は、

「120%の喜びを提供する」

です。

私は、お客様が抱える不満・不安・不足を解消し、求められているニーズへきちんと応えることを、まず100%だと考えています。

そのうえで、

こちらから何を提案できるか。

何を先回りできるか。

どうすればもっと安心してもらえるか。

どんな付加価値を提供できるか。

そこに20%を加える。

しかし、この120%も、一人のスーパーマンだけでつくるものではありません。

現場のメンバー。

リーダー。

マネージャー。

事務。

協力会社。

元請会社。

お客様。

いろいろな人との関係の中で、より良い答えをつくっていく。

だからこそ、人の力を借りる能力が必要です。

「助けてください」と言えることも強さ

分からないことを、

「分かりません」

と言う。

できないことを、

「力を貸してください」

と言う。

私は、これは弱さではないと思っています。

分からないまま進める方が危険です。

抱え込んで問題を大きくする方が、組織としては困ります。

重要なのは、

何でも人任せにすることではありません。

自分で考える。

自分で調べる。

できることをやる。

それでも必要なら、人の力を借りる。

そして、借りた力から学び、次は自分でもできるようになる。

これも成長です。

リーダーが変われば、組織は変わる

私は今、アクトのリーダークラスに対して、

「もっとこうしろ」

と一方的に押しつけたいわけではありません。

会社として何を目指すのか。

リーダーには何を期待しているのか。

どのような判断基準を大切にするのか。

それを一緒に明確にしていきたいと思っています。

そして評価制度についても、会社側だけで完成させて終わりではなく、実際にリーダーたちにも見てもらい、意見をもらいながらブラッシュアップしていきたい。

自分たちがどこを目指しているのかが分かる。

今、自分がどこにいるのかが分かる。

次に何を身につければいいのかが分かる。

そんな見通しのある成長環境をつくりたいと思っています。

社長がいなくても判断できる組織へ

私が最終的に目指しているのは、

何でも社長へ確認しなければ動けない会社ではありません。

安全とは何か。

品質とは何か。

お客様への価値とは何か。

効果的な選択とは何か。

人をどう大切にするのか。

何を優先すべきなのか。

こうした判断基準を共有し、

それぞれのリーダーが、自分で考えて判断できる組織

にしたい。

そのためには、私自身が持っている判断基準も言葉にして伝えなければなりません。

そして実際に任せなければなりません。

任せる。

考えてもらう。

行動してもらう。

振り返る。

また任せる。

会社も同じように成長していく必要があります。

人の力を借りられる人が、より大きな価値をつくる

自分一人でできることを増やす。

これは大切です。

でも、その先があります。

人の力を借りる。

人の強みを活かす。

周囲と協力する。

必要なことを伝える。

任せる。

そして、チームとして自分一人ではつくれなかった成果を生み出す。

私は、それがリーダーとしての大きな成長だと思っています。

電気工事も、電気通信工事も、一人ではできません。

そして、日本のインフラを支える仕事は、なおさら一人ではできません。

だからアクトは、

一人のスーパーマンをつくる会社ではなく、一人ひとりの価値を高め、その力を掛け合わせられる組織

を目指していきます。

自分の技術を磨く。

人の力を借りる。

仲間の力を引き出す。

元請会社と協力する。

お客様のニーズを理解する。

そして、チームとして120%の価値を届ける。

その積み重ねによって、社会から本当に必要とされる組織へ成長していきたい。

人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。

私たちアクトは、人づくりを通じて、日本の通信・電気・インフラを支える力を高め続けます。

安全ルールは「守れ」だけでは伝わらない。未経験者を 育てる電気工事会社が「なぜ」まで教える理由

今回は、電気工事・電気通信工事を行う株式会社アクトが、新入社員への安全教育で「ルールを守る」だけではなく、「なぜそのルールが必要なのか」まで伝えている理由をお伝えします。
未経験者が自分と仲間を守れる技術者へ成長するために、会社としてどのような教育環境をつくっているのかをご紹介します。

代表の佐々木です。

最近、アクトでは未経験から入社してくれる仲間が増えています。

直近でも未経験者2名を採用しました。

そのうちの一人は、今回が初めての就職です。

電気工事も未経験。

電気通信工事も未経験。

社会人として働くこと自体が初めてです。

こういう社員を迎えると、会社側も改めて考えさせられます。

私たちは、何をどの順番で教えるべきなのか。

現場へ連れていって、

「先輩を見ながら覚えて」

だけで、本当にいいのだろうか。

もちろん、現場でしか学べないことはたくさんあります。

しかし、現場に出る前に会社として伝えなければならないこともあります。

特に、安全です。

私は安全教育について、

「これはルールだから守ってください」

だけでは足りないと思っています。

なぜ、そのルールがあるのか。

なぜ、そのやり方をしなければならないのか。

守らなかったら、何が起きる可能性があるのか。

そこまで理解して、初めて本当の意味で安全に対する知識が身につき始める。

だから私は、新しく入った社員にも、

「なぜ?」まで伝える安全教育

を大切にしています。

未経験者を採用するなら、会社にも責任がある

「未経験歓迎」

求人ではよく見る言葉です。

アクトも未経験者を採用しています。

私は、未経験者が建設業へ入ってきてくれることを嬉しく思っています。

でも、会社が「未経験歓迎」と言うのであれば、その後のことまで考える必要があると思っています。

未経験なのですから、知らなくて当然です。

建設現場で使われる言葉も分からない。

道具の名前も分からない。

安全ルールも知らない。

仕事の流れも分からない。

何が危険なのかすら分からないことがあります。

そこで、

「そんなことも知らないの?」

と言っても仕方がありません。

知らない人を採用したのは会社です。

だったら、

知らない状態から、どうやって一人前へ近づいてもらうか。

そこまで考えることが、未経験者を採用する会社の責任だと思っています。

入社したら、すぐ現場ではない

今回の新入社員については、まず人事担当による研修を約2.5日行いました。

社会人としての基本的なルール。

会社というものの仕組み。

ビジネスで使われる言葉。

ビジネスマナー。

そして、

アクトが何を大切にしている会社なのか。

どこへ向かっているのか。

どのような考えで社員を評価しているのか。

会社の理念やビジョン、評価制度についても伝えています。

技術だけ教えればいいとは考えていません。

これから働く会社が、

「何を大切にしているのか」

を知ることも大切だからです。

そのうえで、安全や現場に関係する教育にも約3.5日かけました。

合わせれば、約6日間です。

もちろん、6日間研修したから一人前になるわけではありません。

むしろ、ここがスタートです。

でも、

何も知らない状態のまま現場へ出すのと、最低限の知識と考え方を持って現場へ出るのとでは、大きな違いがある。

私はそう考えています。

「安全第一」と言うだけなら簡単

建設業では、

「安全第一」

という言葉をよく使います。

アクトでも当然、安全は非常に重要です。

最近はヘルメットにも安全に関するステッカーを貼り、日常的に安全を意識できるような取り組みも行っています。

ただ、

「安全第一!」

と言っているだけで事故がなくなるのであれば、誰も苦労しません。

重要なのは、その言葉を実際の行動に変えることです。

例えば、

なぜ指差し確認をするのか。

なぜ墜落制止用器具が必要なのか。

なぜ決められた手順を守るのか。

なぜ作業前に確認するのか。

なぜ危険箇所を共有するのか。

一つひとつには理由があります。

だから、安全教育でも、

ルールそのものだけではなく、そのルールが存在する理由まで理解する。

そこを大切にしています。

「言われたからやる」から卒業してほしい

私は、社員に最終的には自分で考えられる人になってほしいと思っています。

ただし、安全について、

「自分で考える=自分の好きな方法でやる」

ではありません。

ここは非常に重要です。

守らなければならない安全ルールは守る。

決められた基準を勝手に変えない。

そのうえで、

なぜ、そのルールが必要なのかを自分の頭で理解する。

そして、ルールの範囲の中で、

「もっと危険を減らせないか」

「ここも確認した方がいいのではないか」

「仲間にも伝えた方がいいのではないか」

と考える。

ここまでいけば、

「会社から言われたから安全活動をする」

ではなくなります。

自分と仲間を守るために、自分から安全な行動をする。

私はそこを目指したいと思っています。

実際に登ってみなければ分からないこともある

安全教育では座学だけではなく、訓練用の柱を使った昇降訓練も行っています。

実際に装備を身につける。

実際に柱を目の前にする。

実際に身体を動かす。

そうすると、資料を読んでいるだけでは分からなかったことが見えてきます。

「ここで身体が不安定になるんだ」

「この動作をするときに注意が必要なんだ」

「だから、この手順になっているのか」

知識と経験がつながっていきます。

安全に関する座学、必要な特別教育、実地での訓練、理解度の確認。

できるだけ一つひとつをつなげたいと思っています。

資格や教育を受けたという「記録」をつくることが目的ではありません。

現場で自分を守れる知識にすることが目的です。

情報とは最大の武器

安全教育をしていると、私はいつも思います。

情報とは最大の武器です。

危険を知らなければ、避けることができません。

正しい方法を知らなければ、間違っていることにも気づけません。

事故が起きる可能性を知らなければ、

「これくらい大丈夫だろう」

と判断してしまうかもしれません。

正しい安全知識がない状態では、自分自身を守ることができません。

そして、自分を守るための知識がなければ、仲間を守ることも難しい。

だから、

「知らなかった」

をできるだけ減らす。

会社が持っている知識を伝える。

先輩が経験から学んだことを伝える。

事故や失敗から得た教訓を基準にする。

曖昧なものがあればマニュアルにする。

私は、これも会社の責任だと思っています。

「見て覚えろ」だけでは、組織の知識にならない

建設業には、経験によって身につく技術がたくさんあります。

私は、それ自体を否定するつもりはありません。

職人の経験には非常に大きな価値があります。

しかし、

「あの人は知っている」

だけでは、会社としては弱い。

その人が休んだら分からない。

人によって教える内容が違う。

先輩によって判断基準が違う。

新人は誰を信じればいいのか分からない。

それでは組織として知識が蓄積されません。

だからアクトでは最近、

曖昧な基準をできるだけ見えるようにする

ことに力を入れています。

気になることがあればマニュアルをつくる。

写真で示した方が分かるなら写真を使う。

OKとNGがあるなら、できるだけ明確にする。

そして全員で共有する。

個人が持っている経験や知識を、

会社の共通財産に変えていく。

これが標準化だと私は考えています。

マニュアルを増やすことが目的ではない

もちろん、マニュアルを100個つくれば良い会社になるわけではありません。

大切なのは、

なぜマニュアルをつくるのか

です。

社員を細かく管理したいからではありません。

迷う時間を減らしたい。

人による品質のバラつきを減らしたい。

失敗を繰り返したくない。

安全を高めたい。

そして、新しく入った人が成長しやすい環境をつくりたい。

そのために必要なものを基準化しています。

最近では、現場以外の写真提出業務についてもマニュアルをつくりました。

これまでリーダークラスが中心に行っていた仕事ですが、少しずつ慣れてきたメンバーにも経験してもらっています。

マニュアルがあるから、任せやすくなる。

基準があるから、本人も挑戦しやすくなる。

標準化と人材育成は、別々のものではないと思っています。

資格取得にも「順番」がある

アクトでは、社員が取得する資格や教育についても整理を進めています。

入社したばかりの人。

少し現場に慣れてきた人。

一人でできることが増えてきた人。

リーダーを目指す人。

それぞれ必要な知識や能力は違います。

だから、

「資格を取りたい人は各自で取ってください」

だけにはしたくありません。

この段階では、まずこれを学ぶ。

次にこの資格を取得する。

このレベルになったら、こういう実務も経験する。

さらに成長したら、次の役割へ進む。

そうやって、少しずつ成長の道筋を見えるようにしています。

資格を取ることが目的ではありません。

資格は、その人が次の仕事へ進むための一つの武器です。

知る、分かる、行う、出来る、分かち合う

アクトのメンバークラスでは、成長を5つの段階で考えています。

知る。
分かる。
行う。
出来る。
分かち合う。

安全教育も同じです。

ルールを「知る」。

なぜ必要なのか「分かる」。

現場で実際に「行う」。

自分で確実に「出来る」。

そして、経験を積んだら次の人へ「分かち合う」。

私は、この最後の「分かち合う」までいってほしいと思っています。

一人だけ安全になればいいわけではありません。

自分が身につけた知識によって、隣の仲間も守れる。

後輩へ伝えられる。

チーム全体の安全レベルを上げられる。

そこまでいけば、一人の成長が組織の成長になります。

安全を守る人から、安全をつくる人へ

私は社員に、

ただルールを守るだけの人になってほしいわけではありません。

もちろん、最初は守るところからです。

でも経験を積んだら、

「ここは危険じゃないか」

「このやり方では分かりにくい」

「この基準を決めた方がいい」

「新人にも共有した方がいい」

と気づける人になってほしい。

そして、気づいたら発信する。

改善する。

仕組みにする。

そういう人が増えれば、会社の安全文化そのものが強くなります。

安全担当者だけが安全を考える会社より、

全員が安全を考える会社の方が強い。

私はそう思っています。

安全と品質は別々ではない

安全について考えることは、品質にもつながります。

決められた手順を確認する。

事前準備をする。

作業前に危険を想像する。

一つひとつ確認する。

分からないことを相談する。

これらは安全のために必要ですが、品質を高めるうえでも重要です。

忘れ物が減れば手戻りも減る。

確認漏れが減れば施工ミスも減る。

基準が明確になれば、人による品質差も小さくなる。

安全を本気で考える組織をつくることは、結果として仕事そのもののレベルを上げることにつながると思っています。

安全は「100%」の土台

アクトの経営理念は、

「120%の喜びを提供する」

です。

お客様が抱えている不満・不安・不足を解消し、求められていることにきちんと応える。

まず、これが100%です。

そのうえで、

こちらから提案する。

先回りして考える。

より良い方法を提示する。

お客様がまだ気づいていないところまで考える。

そこにプラス20%の価値が生まれると考えています。

しかし、その前提に安全があります。

どれだけ素晴らしい提案をしても、安全を守れない会社では意味がありません。

どれだけ施工が早くても、事故を起こしてしまえば120%どころではありません。

だから、

安全は付加価値ではなく、価値を提供するための土台です。

安全教育も、人づくり

私は、社員教育を会社のためだけにやっているわけではありません。

もちろん、人が育てば会社は強くなります。

でも、一番成長するのは本人です。

正しい知識を身につける。

技術を身につける。

資格を取得する。

自分で判断できるようになる。

任せてもらえる仕事が増える。

仲間を守れるようになる。

やがて後輩を教えられるようになる。

そうやって自分自身の価値を高めていく。

そして、

自分が身につけた価値で、誰かに貢献する。

私は、仕事を通してそれを実感できることは、働くうえで大きな喜びだと思っています。

未経験からでも、社会を支える人になれる

最初は何も知らなくていいと思っています。

私たちだって、最初から電気工事ができたわけではありません。

最初から安全ルールを全部知っていたわけでもありません。

教えてもらう。

知る。

理解する。

やってみる。

失敗したら原因を考える。

次に実行することを決める。

またやってみる。

それを積み重ねて、人は成長します。

だから会社がやるべきなのは、

「できる人を探すこと」

だけではない。

「できるようになる環境をつくること」

も重要だと思っています。

日本のインフラを支える会社だからこそ、人を育てる

アクトは、電気工事・電気通信工事を行っています。

電気も通信も、私たちの生活になくてはならないインフラです。

私は、どうせこの仕事をやるのであれば、

日本のインフラ構築に本気で貢献できる会社にしたい

と思っています。

そのためには、会社の規模だけを大きくしても意味がありません。

一人ひとりの価値を高める。

安全を理解する人を増やす。

品質を考えられる人を増やす。

自分で考え、行動できる人を増やす。

人を育てられるリーダーを増やす。

そうして組織として提供できる価値を高めていく。

その積み重ねが、社会を支える力になると思っています。

「安全第一」を、言葉だけで終わらせない

ヘルメットに安全第一と書くことはできます。

朝礼で安全第一と言うこともできます。

ルールを掲示することもできます。

でも、それだけでは文化にはなりません。

一人ひとりが、

「なぜ?」

を理解する。

理解したことを行動する。

行動を繰り返して習慣にする。

そして次の人へ伝える。

そこまで積み重なったときに、初めて安全が会社の文化になるのだと思います。

だからアクトは、これからも安全教育を続けます。

資格も取ります。

訓練もします。

マニュアルもつくります。

必要であれば、基準も変えます。

そして何より、

「なぜ、それをするのか」

を伝え続けたいと思っています。

情報とは最大の武器。

正しい知識で自分を守る。

正しい知識で仲間を守る。

そして、その知識を行動に変える。

そんな人材を一人ずつ増やしていくことが、アクトの人づくりであり、私たちが目指す安全な組織づくりです。

人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。

私たちアクトは、人づくりを通じて社会へ価値を届け続けます。

なぜ現場写真の提出業務をメンバーに任せるのか?アクト が「仕事の全体像」を経験させる理由

今回は、株式会社アクトがこれまでリーダークラスを中心に行っていた施工写真の整理・提出業務を、経験を積み始めたメンバークラスにも任せ始めた理由をお伝えします。

仕事の前後まで知ることが、現場力・品質・主体性を高める人材育成につながると考えています。

代表の佐々木です。

人を育てるとき、

「何を教えるか」

はもちろん重要です。

しかし最近、私はそれと同じくらい、

「何を経験させるか」

が大切だと感じています。

研修を受ける。

資格を取る。

先輩から仕事を教わる。

もちろん、すべて必要です。

ただ、それだけではなかなか身につかないものがあります。

それが、

「自分たちの仕事が、最終的に何につながっているのか」

という感覚です。

そこでアクトでは最近、これまで基本的にリーダークラスが行っていた施工写真の整理・提出業務の一部を、仕事に少しずつ慣れてきたメンバークラスにも経験してもらうことにしました。

今回は、この取り組みについて書いてみたいと思います。

施工写真は「撮ればいい」ものではない

電気工事や電気通信工事では、施工写真を撮影する機会が多くあります。

現場で働き始めたばかりの頃は、

「この場所を撮って」

「この工程が終わったら写真を残して」

と指示され、それに従って撮影するところから始まります。

当然、最初はそれでいいと思っています。

分からない人に、いきなりすべてを考えて行動してもらうことはできません。

まずは知る。

そして、やってみる。

少しずつ仕事を覚える。

しかし、ある程度経験を積んだ後も、

「言われたから撮る」

だけでは、次の成長にはつながりにくい。

なぜ、この写真が必要なのか。

この写真は誰が見るのか。

何を確認するための写真なのか。

どの程度のクオリティーが必要なのか。

何が写っていなければ成果物として成立しないのか。

現場で撮影した写真が、その後どう整理され、どう提出され、どのような成果物になるのか。

ここまで理解すると、同じ「写真を撮る」という仕事でも意味が変わってきます。

成果物を知ると、現場での見え方が変わる

今回、メンバークラスに写真提出業務を任せることにした一番の理由は、

成果物のリアルに触れてほしい

と思ったからです。

例えば、自分で提出資料をつくっていると、

「あれ、この写真では確認したい部分が見えないな」

「もう少し引いた写真も必要だったな」

「同じような写真ばかりで、必要な写真がない」

「撮影する位置を統一した方が分かりやすかったな」

といったことに気づきます。

これは、現場で「この写真を撮ってください」と言われているだけでは、なかなか実感できません。

ところが、自分が成果物をつくる側になると、

現場での一つの行動と、最終的な成果物がつながります。

すると次の現場では、

「後でこの写真が必要になるな」

「この角度だけでは足りないな」

「この状態も残しておこう」

と、自分で考え始める。

私は、こうした変化を成長だと考えています。

仕事の「点」を「線」にしていく

新人のうちは、一つひとつの仕事が「点」になりがちです。

写真を撮る。

工具を準備する。

材料を確認する。

施工する。

片付ける。

報告する。

最初は、それぞれを覚えるだけでも大変です。

でも、経験を重ねていくと、

点と点をつなげていかなければなりません。

なぜ準備が重要なのか。

準備不足が現場にどう影響するのか。

なぜこの施工方法なのか。

なぜ写真が必要なのか。

なぜ報告しなければならないのか。

なぜこの品質が求められるのか。

一つひとつがつながってくると、仕事の全体像が見えてきます。

私は、メンバーからリーダーへ成長していく過程では、この「全体を見る力」が非常に重要だと思っています。

任せる前に、基準をつくる

ただし、

「成長してほしいから、とりあえずやってみて」

では、私は少し違うと思っています。

任せるのであれば、会社側にも責任があります。

何をすればいいのか。

どこまでやれば完成なのか。

どの品質が求められるのか。

それをできるだけ分かる状態にする必要があります。

そのため今回、アクトでは施工写真の格納・提出についてマニュアルを作成しました。

そして、メンバーへ仕事を任せる前に、まずリーダークラスへ今回の取り組みを共有しました。

そのうえで、実際にメンバー2名へ業務を指示しています。

私が大切にしたい流れは、

教える
↓
基準を見える化する
↓
実際にやってもらう
↓
成果物を確認する
↓
フィードバックする
↓
また実行する

という流れです。

任せることと、丸投げすることは違います。

「基準がない」は、教わる側の問題ではない

アクトでは最近、業務の基準化・標準化にも力を入れています。

私自身、日々の業務を見ながら、

「ここは人によって判断が違うな」

「ここは基準が曖昧だな」

「新人には分かりにくいな」

と思ったところがあれば、できるだけそのままにしないようにしています。

必要であればマニュアルをつくります。

OK例、NG例を示した方が分かりやすければ、それも入れる。

そして、

「アクトでは、この基準でやっていこう」

と共有する。

なぜなら、会社の基準が曖昧なのに、

「ちゃんとやって」

と言っても、人によって「ちゃんと」の意味が違うからです。

ベテランにとっての当たり前は、新人にとっての当たり前ではありません。

リーダーが頭の中で分かっていることも、メンバーには見えていません。

だからこそ、

個人の経験や感覚だけに依存しているものを、組織の共通基準へ変えていく。

これも会社づくりの一つだと思っています。

マニュアルは人を縛るためのものではない

「マニュアル化」という言葉には、少し堅い印象があるかもしれません。

何でもルールにする。

書いてあることしかやらない。

そんな組織を私は目指しているわけではありません。

むしろ逆です。

基本的な基準が明確になっているからこそ、その先を自分で考えられると思っています。

何が正解か分からない状態で、

「自分で考えて」

と言われても難しい。

まず基準を知る。

なぜその基準なのかを理解する。

実際に行う。

一人でできるようになる。

そして、その先で改善や提案ができるようになる。

これはアクトが人材育成で大切にしている、

「知る→分かる→行う→出来る→分かち合う」

という成長の考え方にもつながっています。

安全教育でも「なぜ」を大切にする

この考え方は写真業務だけではありません。

例えば、新しく入社した未経験者への安全教育でも同じです。

「このルールを守ってください」

だけではなく、

なぜこのルールがあるのか。

なぜこの方法で作業するのか。

守らなかったら何が起こるのか。

誰を守るためのルールなのか。

そこまで理解してもらうことを大切にしています。

私は、

情報とは最大の武器

だと思っています。

正しい安全知識がなければ、自分自身を守ることができません。

そして、自分を守るための正しい知識を持っていなければ、仲間を守ることも難しい。

だから、ただ覚えるだけではなく、

意味まで理解する。

これが重要だと思っています。

資格も「取って終わり」ではない

最近は、社員が取得している資格や教育についても、会社として整理を進めています。

どの段階で何を学ぶのか。

何が必須なのか。

何を取得すると、次の仕事を任せられるのか。

こうした成長の道筋も少しずつ見えるようにしています。

資格を取ること自体がゴールではありません。

資格取得によって正しい知識を得る。

現場で使う。

できる仕事が増える。

責任を持てる範囲が広がる。

さらに後輩へ教えられるようになる。

そこまでつながって初めて、その人の価値が高まっていくのだと思います。

「できるようになってから任せる」では遅いこともある

育成を考えていると、

「まだ早いんじゃないか」

と思うことがあります。

当然、安全や資格に関係する仕事で、できない人に無理をさせることはありません。

しかし、何でも、

「完全にできるようになってから任せよう」

としてしまうと、成長する機会そのものがなくなります。

経験しなければ分からないことがあるからです。

今回の写真提出業務もそうです。

リーダーがやった方が早い。

慣れている人がやった方が正確。

短期的に見れば、その通りかもしれません。

でも、それをずっと続けていたら、次にできる人が育ちません。

だから、

少し背伸びすればできる仕事を、適切なタイミングで任せる。

そして、必要な基準とサポートを会社側が用意する。

これが大切だと思っています。

失敗させないことより、失敗から学べる仕組みをつくる

もちろん、新しい仕事を任せれば、最初から完璧にはできません。

私は、それでいいと思っています。

重要なのは、

「なんでできないんだ」

で終わらせないことです。

何が分からなかったのか。

基準が曖昧ではなかったか。

説明が不足していなかったか。

本人はどこで判断を間違えたのか。

次は何を変えればできるのか。

そこまで一緒に考える。

そして、

次に実行できることを決める。

私は人の成長を見るとき、ここを大切にしています。

「次から気をつけます」

だけでは、具体的な行動は変わらないかもしれません。

では、次回は何をするのか。

確認表を見る。

提出前にセルフチェックする。

撮影時点で必要写真を確認する。

分からなければこのタイミングで相談する。

実行できるところまで具体化する。

そして実際にやってみる。

人は、その繰り返しで成長していくと思っています。

リーダーの仕事を減らすことだけが目的ではない

今回の取り組みを続ければ、結果としてリーダーの業務負担が減る可能性もあります。

それ自体は良いことです。

しかし、それを第一の目的にはしていません。

目的は、

メンバーが仕事の全体像を理解し、次のレベルへ成長すること。

そしてもう一つあります。

メンバーが今までリーダーしかやっていなかった仕事をできるようになれば、リーダーはさらに次の仕事へ進めます。

メンバーが成長する。

リーダーが次へ進む。

リーダーが成長すれば、マネージャーもさらに上の役割へ集中できる。

こうして組織全体が少しずつ成長していく。

私は、これが理想だと思っています。

仕事を抱える人が評価される組織にはしたくない

仕事ができる人ほど、

「自分でやった方が早い」

となりがちです。

私自身も経営をしていて、その感覚はよく分かります。

でも、組織として考えれば、それだけではいけません。

一人の優秀な人しかできない仕事が増えれば、その人がいなければ止まる組織になります。

一方で、

自分ができるようになる。

基準をつくる。

人へ教える。

任せる。

その人もできるようになる。

さらに次の人へ伝える。

ここまでできれば、個人の能力が組織の力になります。

だからアクトの人材育成では、最終的に、

「分かち合う」

ところまで進んでほしいと思っています。

成長とは、任せられることが増えること

私は、社員の成長を資格の数だけでは見ていません。

昨日より技術が上がった。

自分で判断できるようになった。

後輩へ説明できるようになった。

必要な報告ができるようになった。

問題が起きたときに、原因と解決策まで考えられるようになった。

そして、

会社やお客様から任せてもらえることが増えた。

これも大きな成長だと思います。

任せられる仕事が増えるということは、それだけその人が提供できる価値が増えたということです。

100%を理解して、初めて20%を考えられる

アクトの経営理念は、

「120%の喜びを提供する」

です。

私は、お客様が求めていることにきちんと応えることを、まず100%だと考えています。

安全に施工する。

品質を守る。

期日を守る。

必要な成果物を提出する。

約束を守る。

これはプロとして当然の部分です。

そして、その100%を理解したうえで、

「さらに何ができるだろう」

と考える。

こちらから提案する。

先回りする。

相手の不安や不足に気づく。

より良い方法を考える。

その部分が、アクトとして提供したいプラス20%です。

だからこそ、若いメンバーにも「自分の作業」だけではなく、仕事の全体を少しずつ見てほしいと思っています。

全体を知らなければ、相手が何を求めているかも分かりません。

相手が求めている100%が分からなければ、その先の20%を考えることもできません。

人が育つ会社にしたい

会社が成長するために、人を育てる。

もちろん、それもあります。

でも、それだけではありません。

私は、社員自身にも仕事を通して成長してほしいと思っています。

できることが増える。

知識が増える。

資格を取る。

人から頼られる。

後輩を育てる。

お客様に喜んでもらう。

そして、

「自分の力が誰かの役に立った」

と感じる。

自分自身の価値を磨き、その価値で人に貢献できる。

仕事を通じて、そんな自己実現ができたら素晴らしいと思います。

だから私は、社員がチャレンジできる環境をつくることも、会社の役割だと思っています。

日本のインフラを支えられる人を育てる

アクトは、電気工事・電気通信工事を行う会社です。

私たちが携わっている通信や電気は、社会になくてはならないインフラです。

だから私は、

単に工事ができる人を増やしたいわけではありません。

安全を理解している。

品質を考えられる。

相手の立場を考えられる。

自分で判断できる。

約束を守れる。

問題があれば改善できる。

そして、次の人を育てられる。

そんな人材を増やしていきたい。

一人の成長は小さな変化かもしれません。

でも、その一人が次の人を育てるようになれば、組織は変わります。

組織が変われば、お客様へ提供できる価値が変わります。

そして、価値ある人と組織が増えれば、日本の通信・電気・インフラを支える力も強くなる。

私はそう考えています。

今回始めた写真提出業務へのチャレンジも、その中の本当に小さな一歩です。

でも、人の成長とは、こういう小さな一歩の積み重ねではないでしょうか。

教えるだけではなく、経験させる。
任せるだけではなく、基準を示す。
失敗を責めるだけではなく、次の行動を考える。
できるようになったら、さらに次を任せる。

そんな環境をつくりながら、一人ひとりが自分の価値を高められる会社にしていきたいと思っています。

人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。

私たちアクトは、人づくりを通じて社会へ価値を届け続けます。

建設業の「良い人間関係」とは?仲が良いだけでは強い組 織にならない

建設業で働くうえで、人間関係は会社選びや定着にも関わる重要な要素です。しかし、良い人間関係とは単に仲が良いことなのでしょうか。

今回は、電気工事・電気通信工事を行う株式会社アクトが大切にしている「良好な人間関係と高業績の両立」、そして社員の成長を支える組織づくりについてお伝えします。

代表の佐々木です。

最近、採用活動の中で嬉しい出来事がありました。

弊社の採用ページを見て、

「この会社で働きたい」

と思ってくれた方が、実際に面接まで来てくれました。

採用ページをつくったから応募が来た。

それだけなら、採用活動としては一つの成果なのかもしれません。

でも、私が嬉しかったのはそこではありません。

私たちがどんな会社をつくろうとしているのか。

どんな考えで人を育てているのか。

どんな環境で働いてほしいと思っているのか。

それを発信したことで、一人の人がアクトに興味を持ってくれた。

そのことが、とても嬉しかったです。

なぜなら、

「建設業の働く環境を変えたい」

という思いは、私が会社を始めた理由の一つだからです。

建設業の人間関係を変えたい

私自身、昔から建設業の中で仕事をしてきました。

今と昔では建設業もかなり変わってきています。

それでも、私自身が若い頃に経験した中には、

「これはおかしいだろう」

と思うことがありました。

立場が上だから何を言ってもいい。

仕事ができないから強く当たっていい。

怒鳴って覚えさせる。

厳しくすれば人は育つ。

そんな考え方です。

私は、そこにずっと違和感がありました。

だから、自分が会社をつくるのであれば、

同じことはしたくない。

そして掲げたビジョンが、

「建設業のカラーを変える」

です。

ただし、ここで誤解してほしくないことがあります。

私がつくりたいのは、

「誰にも何も言われない会社」

ではありません。

良い人間関係=仲良しグループではない

アクトでは、

「良好な人間関係と高業績の両立」

を大切にしています。

良好な人間関係というと、

みんな仲良くする。

怒らない。

厳しいことを言わない。

相手に合わせる。

そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。

でも、私が考えているものとは少し違います。

会社は仲良しグループではありません。

お客様から仕事をいただき、価値を提供するプロの組織です。

だから、

ダメなものはダメ。

守るべきルールは守る。

約束した期日は守る。

安全ルールは守る。

求められている品質を満たす。

必要なことは、きちんと伝える。

ここには一定の厳しさが必要です。

むしろ、何も言わないことが本当に相手のためなのか。

私はそう考えることがあります。

「嫌われたくない」から言わないのは優しさなのか

リーダーになると、メンバーへ伝えにくいことも出てきます。

間違っている。

このままでは危ない。

仕事の進め方を改善してほしい。

もう一段成長してほしい。

そんなとき、

「言ったら嫌われるかもしれない。」

と思うこともあるでしょう。

人間なので当然です。

しかし、リーダーが何も言わなければ、その人は自分の課題に気づけないかもしれません。

安全に関することであれば、事故につながる可能性さえあります。

だから私は、

フィードバックの目的が何なのか

が重要だと思っています。

自分のイライラをぶつけるためなのか。

相手を言うことを聞かせるためなのか。

それとも、

その人の成長を支援するためなのか。

同じ「指摘」でも、目的によって全く違うものになります。

厳しさと理不尽さは違う

建設業から厳しさを全部なくせばいい。

私はそうは思っていません。

私たちの仕事は電気・通信・インフラに関わる仕事です。

一つの判断が安全に影響することがあります。

一つの確認不足が品質に影響することもあります。

だから、必要な厳しさはあります。

しかし、

厳しさと理不尽さは違います。

安全ルールを守っていないから指摘する。

これは必要です。

でも、人格を否定する必要はありません。

施工に問題があるから改善を求める。

これも必要です。

でも、感情をぶつける必要はありません。

期日を守れていないから理由を確認し、改善を求める。

必要なことです。

でも、人そのものを否定する必要はありません。

私は、

「何を言うか」と同じくらい「何のために言うか」

を大切にしたいと思っています。

小さなことを積み重ねる

私は社員に、日頃から小さなことを大切にしてほしいと伝えています。

期日を守る。

ルールを守る。

確認する。

報告する。

約束したことを実行する。

資格を取る。

技術を磨く。

一つひとつを見ると、大きなことではありません。

でも、こうした小さな行動を積み重ねることで、その人自身の価値は少しずつ高まっていきます。

そして、一人ひとりの価値が高まれば、組織として提供できる価値も高くなります。

私は社員を言葉だけでは評価しません。

「やります」

「頑張ります」

と言うことも大切ですが、最後は行動です。

小さくてもいいから実行する。

続ける。

改善する。

私はその積み重ねを評価したいと思っています。

問題が起きたら「人」だけではなく「仕組み」を見る

最近、アクトでは業務の標準化にもかなり力を入れています。

例えば、忘れ物による手戻りが増えれば、

「忘れないように気をつけよう」

だけでは終わらせません。

なぜ忘れたのか。

どうすれば物理的に防げるのか。

毎日の業務の中へ確認を組み込めないか。

みんなで考えて、必要であればルーティンそのものを変えます。

実際に業務が一つ増えることもあります。

でも、それによって忘れ物が減り、お客様へ迷惑をかける可能性が下がり、手戻りも減るのであれば意味があります。

そして運用してみて、

「ここはやりにくい。」

「もっとこうした方がいい。」

ということが出てきたら、また改善する。

私はこれを大切にしています。

曖昧なものを、曖昧なままにしない

現場には、意外と「なんとなく」があります。

人によってやり方が違う。

先輩によって教え方が違う。

何となく昔からこうしている。

でも、なぜそうするのか分からない。

こうした曖昧さは、意識して見なければなかなか見つかりません。

だから私は、

「ここ、基準が曖昧だな」

と気づいたら、できるだけ早く基準をつくるようにしています。

必要ならマニュアルをつくる。

写真を使う。

OK例とNG例を示す。

そして、

「アクトでは、これを基準にしよう」

と共有する。

これは社員を縛るためではありません。

判断に迷わないためです。

そして、誰がやっても一定以上の安全と品質をつくれる組織にするためです。

安全も「なぜ」まで教える

新入社員教育でも同じです。

最近、アクトでは未経験者の採用が続いています。

未経験で初めて社会人になる社員も入社しました。

だからこそ、入社直後の教育をかなり大切にしています。

人事からは、社会人としてのルールや仕組み、ビジネスマナー、会社の理念・ビジョン、評価制度などを伝えます。

その後、安全についても時間をかけて教育します。

安全ルールを覚えてください。

それだけではありません。

なぜ、この安全ルールがあるのか。

なぜ守らなければならないのか。

なぜ、このやり方になっているのか。

守らなかった場合、何が起こり得るのか。

そこまで考えてもらいます。

訓練用の柱を使って実際に昇降する訓練も行います。

特別教育を受ける。

理解度を確認する。

実際に身体を動かす。

知識と経験をつなげていきます。

私が安全教育で大切にしている考えがあります。

正しい知識がなければ、自分を守ることはできない。

そして、

自分を守る知識がなければ、人を守ることもできない。

だから私は、

情報とは最大の武器

だと思っています。

ルールの意味を理解すれば、行動が変わる

これは安全だけの話ではありません。

「ルールだからやれ」

だけでは、人は本当の意味では成長しないと思っています。

なぜ必要なのか。

誰のためなのか。

何を防いでいるのか。

それを理解すれば、行動の意味が変わります。

安全確認も、

「会社に言われたからやる」

から、

「自分と仲間を守るためにやる」

へ変わる。

写真撮影も、

「撮れと言われたから撮る」

から、

「成果物としてこの品質が必要だから撮る」

へ変わる。

報告も、

「上司に言われたからする」

から、

「チームが正しい判断をするために必要だからする」

へ変わる。

私は、この変化こそ教育だと思っています。

仕事を任せることも教育になる

最近は、これまで主にリーダークラスが行っていた写真提出業務の一部を、仕事に慣れてきたメンバークラスにも経験してもらっています。

これも単なる業務分担ではありません。

成果物を実際につくってみなければ分からないことがあります。

どんな写真が必要なのか。

何が不足しているのか。

どの程度の品質が求められるのか。

なぜ現場でこの写真を撮らなければならないのか。

提出する側を経験することで、現場で写真を撮るときの見方も変わります。

そのためにマニュアルもつくりました。

いきなり、

「今日からよろしく」

と丸投げするわけではありません。

基準を示す。

やってみてもらう。

確認する。

フィードバックする。

またやってみる。

少しずつ任せる領域を増やしていく。

こういう実務そのものも、人を育てる機会にしたいと思っています。

100%の仕事に、あと20%何を足せるか

アクトの経営理念は、

「120%の喜びを提供する」

です。

私は最近、この120%について社員にもよく考えてもらいたいと思っています。

お客様にはニーズがあります。

不満。

不安。

不足。

困っていることがあるから、私たちへ相談してくれます。

そのニーズにきちんと応える。

これは100%です。

プロとして、まずここをやり切る。

期日を守る。

安全に施工する。

求められた品質で完成させる。

約束したことを実行する。

これは大前提です。

では、その先の20%は何なのか。

私は、

こちらから提供する提案や付加価値

だと考えています。

言われたことだけをやるのではなく、

「ここまでやっておいた方が安心ですよ。」

「こうすればもっと良くなります。」

「将来を考えると、この方法もあります。」

と、一歩先を考える。

その20%に、会社としての価値が表れると思っています。

社員一人ひとりが、自分の価値を磨いてほしい

だから、人材育成に力を入れています。

会社のためだけではありません。

私は、社員自身のためでもあると思っています。

技術を身につける。

資格を取る。

人との関わり方を学ぶ。

失敗から学ぶ。

リーダーシップを身につける。

誰かを育てられるようになる。

昨日できなかったことが、今日できるようになる。

そうやって自分自身の価値を磨いていく。

そして、

自分が身につけた価値で誰かに貢献できた。

これは、仕事をするうえで大きな喜びだと思います。

仕事を通じて自己実現できる。

私は、それは素晴らしいことだと思っています。

チャレンジできる環境をつくるのは会社の仕事

人は、最初から何でもできるわけではありません。

だから挑戦する。

失敗することもある。

フィードバックを受ける。

考える。

改善する。

また挑戦する。

その繰り返しによって、人は成長していきます。

だから会社側には、

チャレンジできる環境をつくる責任がある

と思っています。

私は、それを経営者としての自分の使命の一つだと考えています。

社員が成長する。

自分の価値を高める。

その力で誰かに貢献する。

さらに、人を育てられる人になる。

そんな人が増えれば、組織の価値も高まります。

良好な人間関係と高業績。その両方を諦めない

優しいだけの会社にはしたくありません。

数字だけを追う会社にもしたくありません。

良好な人間関係がある。

でも、必要なことはきちんと言う。

ルールを守る。

安全を守る。

品質を追求する。

期日を守る。

一人ひとりが自分の能力を高める。

困っている仲間がいれば助ける。

そして、お客様が求めている100%に、私たちなりの20%の価値を加えていく。

私は、

良好な人間関係と高業績は両立できる

と思っています。

むしろ、本当に強い組織をつくるためには、両方が必要です。

建設業のカラーを変える

私たちは電気工事・電気通信工事を行う会社です。

どうせこの仕事をやるのであれば、社会から本当に必要とされる会社になりたい。

人を育てる。

安全を高める。

品質を高める。

技術を磨く。

仕組みを改善する。

お客様へ価値を届ける。

その一つひとつを積み重ね、会社としての価値を高めていく。

そして最終的には、

日本の通信・電気・インフラ構築に、本気で貢献できる会社になる。

そこを目指しています。

大きなことを言っているように聞こえるかもしれません。

でも、大きな目標も、始まりは小さな行動です。

今日、期日を守る。

今日、安全ルールを守る。

今日、昨日より一つ成長する。

今日、仲間へ必要なフィードバックをする。

今日、お客様へあと一つ何かできないか考える。

その積み重ねが人をつくり、組織をつくり、やがて社会へ届けられる価値を大きくしていく。

個人のため。

組織のため。

社会のため。

アクトは、人が成長し、挑戦し、自分の価値を社会へ還元できる会社をつくりながら、「建設業のカラーを変える」というビジョンを一歩ずつ形にしていきます。

仕事で成長する人の共通点とは?「自責」で終わらず、次 の行動まで変えられる人が伸びる理由

仕事で成長する人にはどのような共通点があるのでしょうか。知識や経験だけでなく、失敗や課題への向き合い方によって成長速度は変わると考えています。
今回は、電気工事・通信工事の現場で人材育成を続けてきたアクトが大切にする「自責・原因分析・ネクストアクション・実行」という成長の考え方をお伝えします。

代表の佐々木です。

これまで多くの社員と関わり、人の成長を見てきました。

その中で、

「この人はこれから伸びるだろうな。」

と感じる人には、共通するものがあります。

資格をたくさん持っていることでもありません。

最初から仕事ができることでもありません。

口がうまいことでもありません。

私が最も重要だと考えているのは、

何かが起きたときに、他責で終わらないことです。

そして、ここにはもう一つ重要なことがあります。

自責で考えるだけでも足りません。

原因を冷静に分析する。

次に自分ができることを考える。

実行できる具体的な行動を決める。

そして、本当に行動する。

私は、

自責 → 原因分析 → ネクストアクション → 実行

まで進められる人は成長すると考えています。

「自責」とは、何でも自分が悪いと思うことではない

最初に、私の考える「自責」についてお伝えしておきたいと思います。

何か問題が起きたとき、

「全部自分が悪かった。」

と考えることが自責ではありません。

例えば現場で予定どおり仕事が進まなかったとします。

材料の納品が遅れたのかもしれません。

他業者との工程が重なったのかもしれません。

事前に聞いていた情報と現場の状況が違ったのかもしれません。

自分ではコントロールできない原因も当然あります。

それを無視して、

「全部自分の責任です。」

と言う必要はありません。

大切なのは、事実を冷静に見ることです。

何が起きたのか。

なぜ起きたのか。

どこに原因があったのか。

そのうえで、

「その中で、自分には何ができただろう?」

と考える。

私はこれが重要だと思っています。

他責で終わると、成長する機会を失ってしまう

例えば、失敗した理由を、

「あの人が教えてくれなかったから。」

だけで終わらせたとします。

本当に説明不足だった可能性もあります。

では、そこで終わるのか。

それとも、

「次から分からないところを事前に確認しよう。」

と考えるのか。

この違いは非常に大きいと思います。

環境を変えることができなくても、自分の行動なら変えられる場合があります。

他人を変えることができなくても、自分から確認することはできます。

だから私は、問題が起きたときに、

「自分が次にできることは何か?」

を考えられる人は強いと思っています。

自分が変えられる領域を見つけられるからです。

「原因分析」で止まっても会社は変わらない

仕事では原因分析が重要です。

安全上の問題。

施工ミス。

段取り不足。

コミュニケーション不足。

何かが起きたら、原因を確認する必要があります。

しかし、私は原因を見つけただけで改善したとは考えません。

例えば、

「確認不足が原因でした。」

これだけでは、次も同じことが起こる可能性があります。

では、どうするのか。

チェックするタイミングを変える。

確認項目を追加する。

二人で確認する。

施工前に図面と現場を照合する。

具体的な行動まで決める。

ここまで進んで、ようやく改善が始まります。

だから私は、社員と話すときにも、

「では、次はどうする?」

というところを大切にしています。

大きな目標より「実行できる一歩」を決める

ここは、人材育成で特に力を入れている部分です。

例えば、

「もっと報連相を頑張ります。」

と言ったとします。

私は、それだけでは具体的な行動になっていないと思います。

何をもって「頑張った」と判断するのでしょうか。

それより、

「現場で問題が起きたら、自分だけで抱えず10分以内にリーダーへ報告する。」

「相談するときは、自分の考えを一つ用意してから相談する。」

このようにした方が、実際に行動できます。

大きな目標を掲げることを否定しているわけではありません。

しかし、人を成長させるのは、目標そのものではなく、

今日の行動です。

だから、

「今の自分でも実行できそうなことは何か。」

まで具体化する。

小さくてもいい。

一つ決める。

そして実行する。

その積み重ねを私は大切にしています。

「やります」という言葉だけでは評価しない

私は社員を評価するとき、言葉だけでは判断しません。

「頑張ります。」

「改善します。」

「絶対に達成します。」

「次からやります。」

前向きな言葉を口にすること自体は悪いことではありません。

しかし、私はその後を見ます。

実際に何をしたのか。

行動は変わったのか。

結果として何が変化したのか。

少し厳しい表現ですが、

行動が伴わない言葉は、まだただの音です。

「やります」と10回言うことより、一度実行する。

私は後者を評価します。

なぜなら、価値を生むのは行動だからです。

優秀な人とは「失敗しない人」ではない

私は、失敗しない人だけを評価したいとは思っていません。

新しいことへ挑戦すれば、うまくいかないこともあります。

経験が少なければ、判断を間違えることもあります。

重要なのは、その後です。

失敗する。

原因を確認する。

自分にできることを考える。

次の行動を決める。

実行する。

結果を確認する。

また改善する。

このサイクルを回せる人は、一年前と一年後では大きく変わります。

だから私が見たいのは、

「失敗したかどうか」より「失敗した後に何をしたか」。

です。

相談できることも立派な能力

自責や主体性という言葉を使うと、

「何でも自分で解決しなければならない。」

と思われるかもしれません。

それは違います。

分からないことを相談する。

危険を感じたら作業を止める。

自分では判断できないことをリーダーへ報告する。

これらも重要な行動です。

特に電気工事や通信工事では、安全や品質に関係する判断があります。

分からないまま進めることが主体性ではありません。

最初は、

「どうしたらいいですか?」

でも構いません。

経験を積んだら、

「こういうことが起きています。」

「原因はこうだと思います。」

「私はこの方法が良いと思います。」

と、自分の考えを持って相談する。

私は、この相談の質の変化にも人の成長が表れると思っています。

最終的には「判断できる人」になってほしい

私がリーダーや将来の管理職に期待しているのは、何でも私へ確認することではありません。

最終的には、

判断を任せたい。

と思っています。

ただし、好きなように判断するという意味ではありません。

会社として大切にしている判断基準を共有することが先です。

安全なのか。

品質は守られているのか。

お客様にとって価値があるのか。

仲間にとってどうなのか。

そして、

関わるすべての人に対して、長期的に正しい判断なのか。

この基準を共有する。

そのうえで、自分で考えて判断できる人を増やしたい。

そうなれば、組織は大きく変わります。

成長の先には「人を育てる」がある

私は、人の成長の最終地点を「自分が仕事をできるようになること」だとは考えていません。

自分ができる。

自分で判断できる。

チームを動かせる。

そして、その先に、

人を育てられる。

があります。

以前、あるリーダーが部下へ、

「何かあったら全部自分が責任を取るから相談してほしい。」

と話していることがありました。

私は、その姿勢を非常に嬉しく感じました。

責任を引き受ける。

相談できる環境をつくる。

部下が挑戦できるようにする。

私は、こういう人が真のリーダーへ成長していくのだと思っています。

仕事で成長すると、人生で使える力も増えていく

私たちが人材育成に力を入れるのは、会社の利益だけのためではありません。

仕事を通じて身につく、

自分で考える力。

問題を分析する力。

人と協力する力。

責任を持つ力。

決断する力。

実行する力。

人を育てる力。

これらは、会社の中だけで使う能力ではないと思っています。

人生そのものにも関わる力です。

だから社員には、仕事だけが充実してほしいとは思っていません。

仕事でも成長する。

プライベートも充実する。

価値観も成長する。

そして、将来は周囲の人を幸せにできる人になってほしい。

それが私の願いです。

成長する組織とは「動く組織」

研修を受ける。

本を読む。

良い話を聞く。

それだけでは、組織は変わりません。

一人ひとりが考え、

「自分はこれをやる。」

と決め、

本当に実行する。

その人が増えることで、組織が動き始めます。

だから私は、ただ働きやすいだけの会社ではなく、

人が成長し、その成長によって組織そのものが動く会社

をつくりたいと思っています。

今日から一つだけ実行してみる

もし今、

仕事でうまくいっていないこと。

人間関係で悩んでいること。

達成できていない目標。

改善したいこと。

何か一つあるのであれば、

「誰が悪いのか。」

だけを考えるのではなく、一度こう問いかけてみてください。

「この状況で、自分にできることは何だろう?」

そして、答えを考えるだけで終わらせない。

今日、実行できることを一つ決める。

小さくて構いません。

一つ実行する。

私は、その積み重ねが人を変えると思っています。

人が変われば、組織が変わる。

組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。

そして、価値を届けられる組織が増えれば、社会も少しずつ良くなっていく。

私たちは電気工事・通信工事を通じて、日本の通信、電気、インフラを支える仕事をしています。

だからこそ、まず人を育てる。

自ら考え、判断し、実行し、そして次の人を育てられる人材を増やす。

個人のため。

組織のため。

そして社会のため。

私たちアクトは、人づくりを通じて、より大きな価値を社会へ届けられる組織を目指していきます。