代表の佐々木です。
残業を減らすことだけが働き方改革ではありません。建設業で本当に大切なのは、サービス品質を高めた結果として時間の余裕が生まれることです。
今回はアクトがリーダー会議で共有している考え方と、人づくりを軸にした組織づくりについてお伝えします。
「働き方改革」
この言葉を耳にする機会が増えました。
残業時間を減らす。
休日を増やす。
有給休暇を取得しやすくする。
もちろん、どれも大切なことです。
しかし、私は経営者として一つ疑問を持っていました。
本当に目指すべきものは、「早く帰ること」なのでしょうか。
もし仕事の品質が変わらないまま勤務時間だけ短くなれば、お客様へのサービスはどうなるのでしょう。
現場で慌てることが増え、安全性は保たれるのでしょうか。
私は、そのような働き方を目指したいとは思いませんでした。
先日、アクトではリーダー会議を行いました。
話し合った内容は、売上目標や利益目標だけではありません。
「どうすれば、お客様へ今より質の高いサービスを提供できるのか。」
「どうすれば、安全をさらに高いレベルで実現できるのか。」
「どうすれば、現場から余裕を持って帰社し、その後の業務も落ち着いて行える環境をつくれるのか。」
そんなテーマについて、リーダー全員で意見を出し合いました。
私が会議の中で一番伝えたかったことがあります。
それは、
「みんなで一緒に考えてほしい。」
ということでした。
「残業を減らせ。」
「もっと早く終わらせろ。」
そう指示することは簡単です。
しかし、それでは一時的に数字が変わるだけで、根本的な改善にはつながりません。
私たちが本当に目指しているのは、現場の品質が向上した結果として、時間にも心にも余裕が生まれる状態です。
だから私は、リーダーへ命令するのではなく、一緒に考える仲間として力を貸してほしいと伝えました。
現場のことを一番知っているのは、毎日現場へ出ているリーダーたちです。
どこに無駄があるのか。
どこを改善すればもっと安全になるのか。
どんな準備をすれば手戻りを減らせるのか。
その答えは、現場にあります。
だからこそ、一人の経営者だけで考えるのではなく、リーダー全員が知恵を出し合うことが大切だと考えています。
私は以前、「利益よりも質を判断基準にしたい」と話しました。
この考え方は今も変わりません。
もちろん、会社として利益は必要です。
社員の給与も、設備投資も、教育への投資も、利益がなければ続けることはできません。
しかし、利益だけを追いかけ始めると、判断を間違えることがあります。
無理な工程を組む。
人数を減らす。
準備を省略する。
確認を急ぐ。
こうした小さな積み重ねが、品質の低下や安全上のリスクにつながる可能性があります。
私たちは、そのような組織にはしたくありません。
だから判断に迷ったときは、「お客様へより良いサービスを提供できるか」「安全を高められるか」という視点を大切にしています。
私は、良いサービスとは「速い施工」だけではないと思っています。
丁寧に説明すること。
整理整頓された現場を維持すること。
周囲へ配慮すること。
仲間同士で声を掛け合うこと。
危険を見つけたら立ち止まること。
これらもすべて、良いサービスの一部です。
そして、その積み重ねがお客様からの信頼につながります。
実際に私たちは、お客様から「安全への取り組みが素晴らしいですね」「説明が分かりやすく安心できました」といった言葉をいただくことがあります。
その言葉を聞くたびに、「質を大切にしてきて良かった」と感じます。
もう一つ、私には実現したいことがあります。
社員には、仕事だけで人生を終えてほしくありません。
家族との時間を大切にしてほしい。
趣味を楽しんでほしい。
休日にはしっかり休んでほしい。
心にも時間にも余裕を持ってほしい。
しかし、それは「今日は早く帰ろう」と言うだけでは実現できません。
現場の品質が高まり、手戻りが減り、段取りが良くなり、チームワークが向上する。
その結果として、余裕が生まれる。
私は、その順番が大切だと考えています。
だからアクトでは、人づくりに力を入れています。
ACT人材開発モデルを整備し、成長の道筋を明確にしました。
現場へ出る前には研修を行います。
半年ごとの評価では、知識だけではなく実行できているかを確認します。
今年度からは、リーダーシップやマネジメント、人との関わり方を学ぶ研修にも取り組みます。
技術だけでは、良い組織はつくれません。
人が成長するからこそ、組織は成長します。
組織が成長するからこそ、お客様へ届けられる価値が大きくなります。
私は、建設業はもっと魅力ある仕事になれると信じています。
ただ工事をする会社ではなく、人が成長し、仲間を支え、お客様へ価値を届ける会社が増えていけば、建設業全体のイメージも少しずつ変わっていくはずです。
そのために、私たちは今日もリーダーと対話を続けます。
命令ではなく、一緒に考える。
責めるのではなく、改善する。
利益だけを見るのではなく、品質という本質を見つめる。
その積み重ねが、社員の人生を豊かにし、お客様の満足につながり、社会から必要とされる組織をつくっていくと信じています。
人が育てば、組織は変わる。
組織が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。
その価値が、建設業の未来を変えていく。
私たちアクトは、人づくりを通じて社会へ価値を届け続けます。