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電気工事の「自工程完結」とは?アクトが施工品質を人任 せにしない組織づくりを進める理由

今回は、電気工事の施工品質を高めるために株式会社アクトが大切にしている「自工程完結」の考え方をお伝えします。
施工写真のセルフチェックや標準化、人材育成など、ミスや手戻りを減らし、安全で品質の高い仕事をつくるための実際の取り組みをご紹介します。

代表の佐々木です。

電気工事会社の施工品質を高めるためには、何が必要なのでしょうか。

技術力の高い社員を増やすこと。

リーダーがしっかり確認すること。

チェック項目を増やすこと。

もちろん、どれも大切です。

ただ私は、それだけでは本当に強い組織にはならないと考えています。

最近、アクトの中で特に大切にしている考え方の一つが「自工程完結」です。

簡単に言えば、

「自分が担当した仕事は、次の人へ渡す前に、自分の工程の中で品質を確認して完結させる」

という考え方です。

誰かが後で確認してくれる。

間違っていたらリーダーが気づいてくれる。

提出前に誰かが直してくれる。

このような仕事の仕方ではなく、自分自身が仕事の目的と完成基準を理解し、自分の工程で品質をつくる。

私は、この考え方が施工品質だけでなく、人材育成にも非常に重要だと感じています。

今回は、アクトが考える自工程完結と、施工品質を人任せにしない組織づくりについてお伝えします。

【電気工事における自工程完結とは?】

自工程完結という言葉を初めて聞く方もいると思います。

アクトでは、単純に「自分で全部やる」という意味では捉えていません。

一人で仕事を抱えることでもありません。

確認してはいけないという意味でもありません。

むしろ、分からないことがあれば確認や相談は必要です。

大切なのは、

「自分が担当している工程の品質について、自分自身も責任を持つ」

ということです。

例えば、自分が施工したものについて、

決められた施工になっているか。

必要な確認を行ったか。

安全上の問題はないか。

写真は必要なものが撮れているか。

次の工程へ渡して問題ない状態になっているか。

こうしたことを自分自身で確認する。

つまり、

「作業したから終わり」

ではなく、

「正しく完了していることを確認して終わり」

という考え方です。

私は、この違いは非常に大きいと思っています。

【なぜ「誰かがチェックする」だけでは足りないのか】

もちろん、電気工事や電気通信工事ではチェックが重要です。

リーダーによる確認。

ダブルチェック。

施工後の確認。

写真確認。

必要なチェックは行うべきです。

しかし私は、

「後で誰かがチェックするから大丈夫」

という考え方には危険があると思っています。

なぜなら、その瞬間に自分自身の責任感が薄くなる可能性があるからです。

例えば、

「間違っていたらリーダーが見つけてくれる」

「写真が足りなければ提出担当者が教えてくれる」

「最終的には誰かが確認する」

という状態です。

これでは、チェックする人の負担が大きくなります。

そして会社全体としても、

「間違いをつくらない仕組み」

ではなく、

「間違いを後から見つける仕組み」

になってしまいます。

もちろん、人間なのでミスを完全にゼロにすることは簡単ではありません。

だからチェックも必要です。

しかし、その前段階として、

一人ひとりが自分の工程で品質をつくる。

ここが重要だと考えています。

【施工品質は最後の検査でつくるものではない】

私は、品質は最後に検査する人がつくるものではないと考えています。

品質は、仕事をしているその瞬間につくられます。

施工する人。

確認する人。

写真を撮る人。

資料を作る人。

報告する人。

それぞれの工程で品質がつくられています。

例えば施工自体が正しくても、必要な写真が残っていなければ、後から施工状況を確認できない場合があります。

反対に、写真がきれいに整理されていても、施工そのものに問題があれば意味がありません。

だから、

施工。

安全。

写真。

報告。

成果物。

これらを別々の仕事として考えるのではなく、一つの仕事の流れとして理解する必要があります。

「自分の作業だけ終わればいい」

ではなく、

「この仕事は最終的に何をもって完了になるのか」

まで理解する。

これも自工程完結につながる考え方だと思っています。

【アクトで実際に進めている施工写真の取り組み】

アクトでは、施工写真についても改善を進めています。

施工写真は、ただ現場の記録として撮影するだけではありません。

元請会社やお客様が、

どのように施工したのか。

必要な工程が実施されているのか。

施工状態に問題がないか。

後から確認するための重要な成果物でもあります。

そのため、現場では施工写真についてセルフチェックを行うことを大切にしています。

撮ったつもり。

あると思った。

誰かが撮っていると思った。

これでは、現場を離れてから不足に気づく可能性があります。

現場を離れてから、

「あの写真がない」

となっても、簡単に撮り直せない場合があります。

だからこそ、その工程の中で確認する。

これは非常に重要です。

【施工写真の提出業務をメンバーにも任せる理由】

アクトでは以前、施工写真の提出業務は主にリーダークラスが担当していました。

しかし現在は、ある程度経験を積んだメンバークラスにも実際の提出業務を経験してもらっています。

これは単純にリーダーの仕事を減らしたいからではありません。

人材育成の意味があります。

実際に成果物をつくってみると、

「なぜこの写真が必要だったのか」

が分かります。

元請会社が何を確認したいのか。

どのような写真なら施工状況が伝わるのか。

現場でどのタイミングに撮らなければならないのか。

自分で提出側まで経験すると、現場で写真を撮るときの視点が変わります。

つまり、

成果物を見る。

完成基準を知る。

必要な情報を理解する。

そこから逆算して現場で行動する。

この経験そのものが教育になります。

私は、人を育てるためには、教えるだけではなく、

「実際に任せてみる」

ことも必要だと考えています。

【任せるだけでは育成にはならない】

ただし、

「今日からやっておいて」

と仕事を渡すだけでは、育成とは言えません。

基準が分からない。

やり方が分からない。

完成形が分からない。

この状態で任せれば、本人も困ります。

だからアクトでは、施工写真について「施工写真 格納・提出マニュアル」も作成しました。

まず教える。

手順や基準を見えるようにする。

実際に任せる。

成果物を確認する。

必要なフィードバックを行う。

もう一度実行する。

私は、この繰り返しが人材育成では重要だと考えています。

マニュアルを作る目的も、人を考えなくさせるためではありません。

最低限の共通基準を明確にすることで、その先の判断ができるようにするためです。

【属人化をなくすことも施工品質につながる】

電気工事会社では、

「あの人しか分からない」

「あの人に聞かないとできない」

という仕事が発生することがあります。

経験豊富な人がいること自体は素晴らしいことです。

しかし、その人しかできない状態を放置すると、組織としてはリスクになります。

その人が休んだらできない。

別の班では品質が変わる。

教える人によって言っていることが違う。

これでは、会社として安定した品質を提供することが難しくなります。

だからアクトでは現在、

基準化。

標準化。

マニュアル整備。

参考資料の可視化。

こうした取り組みを進めています。

私が目指したいのは、

「誰に教わっても、アクトとしての基本的な基準は同じ」

という状態です。

【標準化と自分で考えることは矛盾しない】

マニュアルやルールを増やすと、

「社員が自分で考えなくなるのではないか」

と思われることもあるかもしれません。

私は逆だと思っています。

何も基準がない状態で、

「自分で考えてください」

と言われても、経験の浅い社員は何を基準に判断すればよいのか分かりません。

だから、まず共通の基準をつくる。

安全上、絶対に守るべきこと。

品質として必要なこと。

会社としての基本的なやり方。

これを理解したうえで、

「では、この状況ではどうするのが最も効果的なのか」

と考える。

私は、この順番が重要だと思っています。

標準化とは、人間から思考を奪うことではありません。

正しく考えるための土台をつくることだと考えています。

【忘れ物や手戻りも「注意してください」で終わらせない】

これは施工そのものとは少し違いますが、アクトでは忘れ物や手戻りについても改善を続けています。

以前、忘れ物が続き、お客様へ迷惑をかけてしまったり、社内で手戻りが発生したりすることがありました。

そのときに、

「次から気をつけてください」

だけで終わらせるのではなく、

どうすれば物理的に防げるのか。

どうすれば仕組みとして確認できるのか。

ということを考えました。

その結果、朝の業務の中にも確認作業を取り入れています。

正直に言えば、やることは少し増えます。

しかし現在は、一定の効果を感じています。

そして、これで完成だとも思っていません。

問題が起きる。

原因を考える。

対策する。

標準化する。

運用する。

結果を見る。

必要なら、また改善する。

私は、会社づくりも施工品質も、この繰り返しだと思っています。

【自工程完結は「ミスをした人を責める考え方」ではない】

ここは誤解されたくない部分です。

自工程完結というと、

「全部自分の責任だ」

「ミスした人を厳しく追及する」

という考え方に見えるかもしれません。

アクトが目指しているものは違います。

ミスが発生したときに、

「誰が悪かったのか」

だけを探しても、同じ問題が繰り返される可能性があります。

なぜ起きたのか。

基準は明確だったのか。

本人は理解していたのか。

確認方法に問題はなかったのか。

仕組みで防げることはなかったのか。

教育で改善できることはないのか。

ここまで考える必要があります。

もちろん、本人が改善すべきことは改善する。

同時に、会社として改善できることも改善する。

私は、

「人」と「仕組み」の両方を成長させること

が大切だと考えています。

【電気工事会社の施工品質を高めるために重要なことは?】

ここまでの話をまとめると、私は電気工事会社の施工品質を高めるためには、大きく五つのことが重要だと考えています。

一つ目は、完成基準を明確にすること。

二つ目は、作業者自身が自分の工程で確認すること。

三つ目は、必要なチェックを仕組みにすること。

四つ目は、問題が起きたら個人への注意だけで終わらせず、再発防止まで考えること。

そして五つ目は、良い仕事の基準を次の人へ伝えることです。

優秀な人が一人いるだけでは、会社全体の品質は安定しません。

良い仕事を、

誰か個人の経験から、

会社の共通財産へ変えていく。

そこまでできて、組織としての品質になるのだと思います。

【安全と品質は別々ではない】

アクトでは2026年、弊社の作業班が発注者から関東No.1の安全作業班として表彰をいただきました。

その際には「安心して見ていられる」と評価していただきました。

さらに同じ作業班が、元請会社から施工優良班としても表彰をいただいています。

安全と施工品質の両方で評価していただけた実績です。

私は、この二つは偶然一緒になったものではないと思っています。

安全を大切にする人は、確認を大切にする。

ルールの意味を考える。

周囲を見る。

自分の作業だけでなく、チーム全体を見る。

こうした仕事への向き合い方は、施工品質にもつながります。

だから私は、安全と品質を別々の活動として考えるのではなく、

「良い仕事をするための共通した考え方」

として育てていきたいと思っています。

【未経験者を育てる会社だからこそ、基準が必要】

現在アクトでは、未経験者の採用にも取り組んでいます。

未経験で電気工事・電気通信工事の世界へ入ってきた人に、

「先輩を見て覚えて」

だけでは、成長のスピードも理解度も人によって大きく変わってしまいます。

だからこそ、

何を知る必要があるのか。

何を理解する必要があるのか。

どのような安全知識が必要なのか。

どんな資格が必要なのか。

何ができれば次の段階なのか。

こうしたことを少しずつ明確にしています。

アクトでは、メンバークラスの成長を、

「知る」

「分かる」

「行う」

「出来る」

「分かち合う」

という5段階で考えています。

私は自工程完結も、この成長の中にあると思っています。

最初は教えてもらう。

次に意味を理解する。

自分でやってみる。

自分で正しくできるようになる。

そして、次の人へ伝える。

この繰り返しによって、一人ひとりの仕事の質が高まっていきます。

【「確認される人」から「自分で品質をつくれる人」へ】

私は、社員の成長を考えるときに、

ずっと誰かから確認され続ける人ではなく、

自分自身で品質をつくれる人になってほしいと思っています。

もちろん経験の浅いうちは、先輩やリーダーの確認が必要です。

しかし、いつまでも、

「言われたからやる」

「確認されたから直す」

では成長できません。

なぜ必要なのかを理解する。

自分で確認する。

問題に気づく。

必要なら相談する。

改善する。

そして、次は同じ問題を起こさない。

こうした力が身につくことで、任せられる仕事が増えていきます。

任せられる仕事が増えれば、自分自身の価値も高まります。

私は、仕事を通じて社員一人ひとりに自分の価値を高めてもらいたいと思っています。

【埼玉県で未経験から電気工事の仕事を探している方へ】

埼玉県や川口市周辺で、未経験から電気工事や電気通信工事の仕事へ挑戦したいと考えている方もいると思います。

会社を選ぶときには、給与や休日などの条件を見ることはもちろん大切です。

それと同時に、

「入社した後、どのように仕事を教えてもらえるのか」

「どのような基準で仕事をしている会社なのか」

「未経験者が成長するための仕組みがあるのか」

という部分も見ていただきたいと思います。

仕事は、長い時間を使うものです。

せっかく働くのであれば、

技術を身につける。

安全について学ぶ。

資格を取得する。

仕事の全体像を理解する。

自分で判断できるようになる。

人へ教えられるようになる。

そうやって自分自身の選択肢を増やしてほしいと思っています。

アクトが人材育成に力を入れているのは、会社のためだけではありません。

社員一人ひとりに、仕事を通じて自分の人生を豊かにしてほしい。

そのために会社として、成長できる環境と情報と機会を提供したいと考えています。

【元請会社やお客様から「安心して任せられる会社」になるために】

自工程完結を進める最終的な目的は、社内管理を楽にすることではありません。

お客様へ届ける価値を高めることです。

施工した人が自分で確認する。

リーダーが必要な確認をする。

会社として基準を整える。

問題があれば改善する。

そして、同じ問題を繰り返さない。

こうした積み重ねによって、

「アクトに任せておけば大丈夫」

と思っていただける会社になりたい。

私はそう考えています。

実際に発注者からいただいた、

「安心して見ていられる」

という言葉は、私たちにとって非常に価値のある評価です。

私は、この安心を一部の優秀な班だけがつくれるものにしたくありません。

会社全体として再現できる状態にしたい。

だからこそ、基準化・標準化・教育・自工程完結が必要なのだと思っています。

【120%の喜びを、偶然ではなく組織としてつくる】

アクトの経営理念には、

「120%の喜びを提供する」

という考え方があります。

私は、お客様の不満・不安・不足を理解し、求められていることへ確実に応えることが、まず100%だと考えています。

安全。

品質。

工程。

報告。

約束を守ること。

これらは、プロとしての基本です。

その100%を安定して提供するためには、個人の頑張りだけでは限界があります。

だから仕組みをつくる。

基準をつくる。

教育する。

確認する。

改善する。

そして100%を安定させたうえで、

「さらに、お客様のために何ができるか」

を人が考える。

その20%に、人間にしかつくれない価値があると思っています。

私は、

仕組みで100%を安定させ、人が20%の価値をつくる。

そんな会社にしていきたいと考えています。

【最後に】

自工程完結という言葉は、少し難しく聞こえるかもしれません。

しかし、考え方は非常にシンプルです。

自分が担当した仕事について、

「自分はここまでやった」

ではなく、

「この状態なら次の人へ渡せる」

まで確認する。

自分の仕事に責任を持つ。

そして問題が起きたら、個人を責めて終わるのではなく、仕組みまで改善する。

私は、この積み重ねが施工品質を高め、人を育て、最終的にはお客様からの信頼につながると考えています。

アクトはまだ成長の途中です。

仕組みも、マニュアルも、教育も、完成したとは考えていません。

現場で問題が見つかれば改善する。

分かりにくいことがあれば基準をつくる。

良い方法が見つかれば共有する。

社員が成長すれば、さらに上の仕事を任せる。

その繰り返しです。

安全であること。

品質が高いこと。

そして、お客様が安心して仕事を任せられること。

それを一部の人の能力だけに頼らず、会社として実現できる状態を目指します。

人が育てば、組織は変わる。

組織が変われば、仕事の品質が変わる。

仕事の品質が変われば、お客様へ届けられる価値が変わる。

私たちアクトは、埼玉県川口市を拠点とする電気工事・電気通信工事会社として、一人ひとりが自分の仕事に責任を持ち、安全と品質を自らつくれる組織を目指していきます。

そして、日本の通信・電気・インフラを支える会社として、これからも人と仕組みの両方を成長させていきます。